ISO-CI研究所

ISO-CI研究所 ISOマネジメントシステムの経営戦略的な構築と運用、及びコーポレートア?

清水正敏は監査の新しい方法論を提唱。「ISO経営―7つの道具」を開発し、ISOマネジメントシステムの構築・運用と監査の方法論を提示しています。また、2015年の規格改定準備にも、簡単移行ツールを開発して、移行とシステム改善ノウハウを提供しています。企業の存続と発展に真に寄与するISOです。
ISOマネジメントシステムの構築と運用は、CIの作成を前提の経営戦略です。

28/05/2025

NPO法人のISOマネジメントシステムシステム構築、運用支援コンサルティングのご提案

HACCPシステム支援コンサルティング、ISOマネジメントシステム支援コンサルティングをNPO法人がリーズナブルにお引き受けいたします。
食品衛生法で義務化されたHACCP、品質・環境・食品安全などISOマネジメントシステム、その構築、運用、維持を含めて、必要な支援コンサルティングを会費だけで提供します。
HACCPもISOマネジメントシステムも、NPO法人会員の会費をご入金いただけば、あとは実際にかかる訪問のための旅費交通費のほかは、複数の工場など適用範囲の拡大、ISOマネジメントシステムの適合規格の増加、ISOマネジメントシステムの複数規格の統合、ISOマネジメントシステム規格改定への対応、HACCPシステムプライベート認証の発行、などの追加支援コンサルティングについての、追加の費用は発生いたしません。

NPO法人会員 会費(報酬)
ISO9001、ISO14001等ISOマネジメントシステム構築・維持、内部監査:月額3~5万円(税別)
ISO22000、FSSC22000マネジメントシステム構築・維持、内部監査:月額5~6万円(税別)
HACCPシステム構築・検証、HACCP&FSプライベート認証発行:月額2~3万円(税別)
年額一括払いも可能です。会員登録は1年契約、自動更新です。

訪問コンサルティングは基本年に二回ですが、必要な場合は随時増やせます。
メール、チャット、ビデオ会議等によるリモートでの支援コンサルティングは随時可能でいつでも対応します。

ISO-CI研究所 NPO専門家ドットコム
お問い合わせメール:[email protected]
TEL090-1267-9784

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13/08/2019

基準BはHACCP7原則に適合すること

基準BコースはHACCP7原則を満たします。
1:ハザード分析・・・・・・・・プロセス解析による分析と判定
2:CCPの設定・・・・・・・・・ 判定結果として設定
3:許容限界の設定・・・・・・・管理項目から設定
4:CCPモニター・・・・・・・・ 簡易型HACCPプラン
5:是正処置の実施・・・・・・・簡易型HACCPプランによって実施
6:記録管理システムの確立・・・簡易な記録方式
7:システムの運営検証・・・・・当方が継続支援

12/05/2019

HACCPシステム構築 基準Bコース

HACCPシステム構築の基準Bは現状を確認し管理項目を明確化することです。
HACCPシステム構築はそんなに難しくありません。次のように現状を分析し管理項目を明確にすることで、気軽に基準Bを構築することができるのです。基準Bコースを用意しましたのでご検討ください。

初めは体制作り(HACCPチーム=食品安全チーム)から。
社長や専務お一人でも構いません。弊社のコンサルタントの指導で、HACCPシステム構築の基準Bを実施してください。

1.一般衛生管理=PRPのギャップ分析
・チェックリストを用いて食品取扱施設における食品衛生管理の現状と求められる管理との差分を明らかにし、改善点を導き出す分析をします。
・ハード面を含めて、出来るだけ支出を抑えた改善、改良を検討します。

2.工程の現状分析
・工程を主なプロセスに分けて、機能展開の手法でそれぞれのプロセスの基本作業を手順に沿ってさらに分解し、原料搬入から管理項目まで工程の全ての要素を記述します。
・ハザード分析に必要な工程のあらゆる情報を網羅し、「工程の各段階と管理手段の記述」文書を作成します。

3.簡易HACCPプラン作成
・工程の現状分析表に想定できるハザードも追記して、記述した従来の管理項目をベースに、簡易型のHACCPプランを当方で作成してデータでお送りします。
・これで基準Bを最低限で満たす仕組づくりができます。

必要時間:1製品群1ライン コース 訪問2回 合計約4~6時間
費 用: 構築4ヶ月コース36万円(税別) 分割月額9万円 2回訪問 プライベート認証発行 + 継続支援コース=定期検証実施と認証の更新、従業者マネジメント研修 分割月額2万円 年2回訪問
※いずれも旅費交通費別途(JRグリーンレベル)実費

このコースのプログラム実施で、HACCP義務化の基準Bを満たして、さらに継続支援もできますので、ご検討ください。

06/08/2018

マネジメントシステムとは何か4.

品質保証からマネジメントシステムへ

マネジメントシステムの法思想がISOの規格に取り入れられたのは、ISO9001:2000からです。1994年発行の品質の第2版の国際規格は、「品質保証システム」でした。だから今でも認証機関の名称には、QA(Quality Assurance)、「品質保証」を冠したものが多いのです。
品質保証システムがマネジメントシステムへと拡大したのには、求められる結果を出すための組織は、例えば品質であればそれを保証するシステムだけでは不十分だ、と結論づけられたからであると私は考えます。保証することは一部であってそのプロセスを含む全体のシステムが必要だ、ということです。
マネジメントシステムという語句の定義をISO9000:2005で見ると、3.2.2に「マネジメントシステム(management system)方針及び目標を定め、その目標を達成するためのシステム。」とあり、3.2.8には「品質マネジメント(quality management)品質に関して組織を指揮し、管理するための調整された活動」とあって、その注記には、「指揮及び管理には、品質方針及び品質目標の設定、品質計画、品質管理、品質保証及び品質改善が含まれる。」とあります。そして3.2.11には「品質保証(quality assurance)…品質マネジメントの一部。」とあり、品質保証は品質マネジメントシステムの一部のプロセスであることが明記されていました。
もちろん1994年版でも、品質の方針・目標・計画・管理・保証・改善の各プロセスについて記述されていましたが、重心は保証のための計画と管理であったといってよいのです。2000年版は経営者の責任を強化し、マネジメントシステムの概念を中心に置くことによって、方針と目標の達成に重心が移動したと言えるのです。

なぜ変わったのでしょうか。それは品質保証のための計画と管理をいくら徹底させても、必ずしも組織の存続と発展に結びつかず、むしろ品質が品物という「物」の質に偏ってしまって、「物」が良いことが全てであるといった間違った認識を招いてしまったからでした。「モノづくり」の質の高さはもちろん標榜するべきことでありますが、物に偏ったら顧客が見えなくなってしまったという弊害が表われたのです。例えば「我が社の製品の品質は最高のものだから、我が社の製品を買わない客はありえないし、いたとしたら大馬鹿だ」といった自惚れでした。
品質保証のための計画と管理は現場レベルのプロセスです。つまり品質保証プロセスは現場のプロセスなのです。特に製造業の場合、現場は顧客との接点がない場合が多く、作る物の質にしか視野がないと、顧客が見えなくなることがあることは当然といってよいのですが、その結果、良い製品は作れども売れず、存続の危機に直面する、という事態でした。

こうした危機を回避できるのは経営手腕だけです。つまり経営者がコミットメント=心血を注いで専念することによりその責任を全うし、方針のもと目標を達成せしめること、マネジメントレビューを通じて組織横断的PDCAサイクルを回すことです。これがマネジメントシステムのはずです。

次回はナリッジ=知識のマネジメントについて論考します。

06/08/2018

ISOのパフォーマンス評価方法 7.

パフォーマンス評価の進め方

パフォーマンス評価のための監査を進めるため監査員には、対象プロセスの固有知・固有技術及び管理技術について判断をすることが必要になります。
固有知・固有技術の視点からは、設計へのインプットは適切か、設計図面の作成方法は適切か、設計の妥当性確認は製品特性・市場ニーズを考慮しているか、加工条件の設定方法は適切か、生産計画書の管理項目の設定は適切か、作業者の力量基準の設定は業務内容と整合性があるか、検査項目は製品特性を考慮して設定しているか、といった判断が求められます。
また管理技術の視点からは、プロセスに必要な要素が組み込まれているか、プロセスの監視・測定方法は効果的で効率的か、改善手法(QCの7つ道具など)を活用しているか、統計的手法の使い方は適切か、どのようにPDCAを回しているか、といった判断が求められます。

QMSのパフォーマンス評価の例
一般的な監査では: 品質方針に製造品質の向上が掲げられており、全社品質目標が不適合品率0.5%以下となっており、それを達成するための方策が策定され、決められた通りに実施されており、不適合品率は0.4%であったので適合と判断しました。
⇒パフォーマンス評価のための監査では:品質方針に製造品質の向上が掲げられており、品質目標が品質不適合率0.5%以下となっており、それを達成するための方策が策定され、決められた通りに実施されており、不適合品率は0.4%でありました。どのような活動がこのような結果を生みだしたのかを確認したところ、新製品の生産が遅れていたことが原因であると分かりました。このため、今後、新製品の生産開始にあたっては品質問題が発生しないようにFMEAを行った方が良いと指摘をしました。

パフォーマンス評価の進め方手順
1. 監査対象プロセスの仕事の主な手順についてフローに沿って、被監査者に質問をしながら確認をする。
2. 個々の手順の中で監視又は測定している仕事の結果を確認する。
3. 個々の仕事のアウトプットが意図した結果に適切であるかを確認する。
4. 業務のアウトプットが望ましい状態(目標達成、期待どおりの結果)になっていない時はもちろん、なっていたとしても、プロセスに問題はないかを深掘りをして確認する。
5. そのプロセスに問題がない場合には、他のプロセスとの相互関係に問題がある可能性もあるので、監査対象と関連するプロセスの影響及びインターフェイスを確認する。(システム指向)
6. 問題を検出した場合には、それがプロセスのアウトプットにどのような影響を与えているのかを確認し、不適合又は改善の指摘を行う。
7. 改善の指摘では、現在行っている業務のアウトプットがさらに良くなる理由、又は仕事の方法を工夫すればもっと効果的である根拠、又は効率的になる要素を明確にする。
8. 他部門への水平展開が可能な良い事例は、推奨事項として明確に提示する。

次回は、監査での質問の方法について論考します。

31/07/2018

マネジメントシステムとは何か3.

フィードフォワードな方法論
2011年3月11日、東日本大震災が日本列島を襲いました。津波の凄まじさ、原発事故の先の見えない不安、筆舌に尽くせない被災状況、2万人を越える死者不明者、自然の猛威をとことん実感させられました。
そんななかでも、ISOの審査があり、また内部監査員養成の講師もありました。震災で敷地内が液状化現象に襲われる被害があったため、延期となった組織もありました。
内部監査員養成の講師をやっていてつくづく残念に思うのは、訳語が分かりづらいこともあり、受講者が規格をほとんど読んでいないことです。そのうえISOへの先入観があり、規格を読む前からISOとはこんなものだと想定してしまっていることが多いのです。だから規格の講義で、規格の意図を8つの原則(2015年版から7つ)から詳しく説明すると、「想定外だった」と口をそろえます。
原発事故での想定外の連発にはあきれました。原発でのリスクベースシンキングのお粗末さを露呈しているからです。リスクベースシンキングとは、不確かな事象に対処するため予め準備するという思想です。それは組織経営の根本的かつ最大のテーマで、フィードフォワードの基本であるはずです。
ISOの現状もこの状況をよく反映していると感じました。規格の意図の根本がフィードフォワードにあることを、一切触れずに来てしまっているからです。
このままでは規格の意図を生かしきれず、優秀な現場が経営戦略から切り離され、監査では現場の「重箱の隅をつつく」形式的な質問ばかりで、どの組織もフィードフォワードがうまく機能しないまま、将来システムが働かないのではないか。つまりISO9004で言うビジョンやミッションが、マネジメントシステムのなかで意味を持たされず、経営テーマとしてのリスクへの事前対応という戦略的で創造的な組織運営にも、さらに創造性コードという組織学習を促し将来システムを活性化する機能の発動にも、ISOマネジメントシステムの現状の方法では導けない結果に終わる、という危惧です。
本稿で言う「フィードフォワード」とは、結果を原因側に戻して調節する、よく言うフィードバックの逆で、「結果の前に原因側で最良の状態にすること」を意味します。つまり問題が起きてから処置をするのではなく、不確実が起きても対処できるように事前に原因要素に対して最善の取り組みをしておくということです。
経営リスクを未然に防ぐための、財務管理、品質管理、労働安全衛生、製品安全、食品安全、プロセス環境活動、製品環境活動、不良品率低減、エネルギー管理、情報セキュリティなど、これらすべてはフィードフォワード型のマネジメントです。
また「創造性コード」とは、規格に刷り込まれている将来システムを動かす創造性を発動させる仕掛けコードです。
「将来システム」とは、ブレイクスルー思考法で言うシステムの次元の一つで、組織の将来に関わる次元の仕組みです。つまり2015年版の「機会」(opportunity)への取り組みのことです。

次回は品質保証システムからマネジメントシステムへの、思想の転換についてです。

31/07/2018

ISOのパフォーマンス評価方法6.

パフォーマンス評価の違いと監査員の力量
パフォーマンス評価の監査事例
A)一般的な監査:製造現場でQC工程表に基づいて監査をしていたところ、作業者Aの手順と作業者Bの手順が相違していましたが、作業標準には手順までは規定していなかったので、適合と判断しました。
⇒パフォーマンス評価の監査:作業者Aの手順と作業者Bの手順が相違していましたので、手順が違うことで問題が発生したことはないかを確認したところ、まれに問題が発生したことがあったと説明がありました。このため、製品品質に影響を与えているのであれば、改善する必要があると指摘します。
B)一般的な監査:出荷梱包作業で、梱包に添付している表示のチェック5箇所を2名で行っていました。この作業を作業標準で確認したところ手順どおりに行っていたので適合と判断しました。
⇒パフォーマンス評価の監査:作業標準の手順どおりでありましたが、なぜダブルチェックを行っているかを質問したところ、昨年チェックミスがあったためそれ以来ダブルチェックを行っていると回答がありました。それ以降問題は発生していないのかを確認したところ、問題は発生していないとのこと。このため、ダブルチェックは効率性向上に反するので、1名でチェックできるようポカヨケを行ったほうが良いと指摘します。

パフォーマンス評価の監査の進め方
パフォーマンス評価とは、プロセスやマネジメントシステムの活動結果の良し悪しが、どのようなアプローチの結果なのかを、活動⇒計画⇒背景までトレースすることです。
トレースの結果、要求事項を満たしていなければ不適合、要求事項を満たしていても、現在行っている手順が効果的でない、効率的でない、この手順で進めると上位方針や課題から見て将来問題につながる恐れがあると判断した場合には改善指摘を行うことです。
改善指摘では、まずはムダ、ムラ、ムリに着目します。
このように内部監査員は経営的な視点を持ち、監査技術の力量が高くなければパフォーマンス評価を行うことは難しいのです。
そのために
①パフォーマンス評価の目的を明確にします。
監査で何を期待しているのかを明確にするとともに、監査員の力量開発を行い、その意図を認識させます。
目的の例:目標達成状況とその背景から改善すべき問題を検出し、プロセスの能力を改善し、パフォーマンスの継続的改善を図る。
②パフォーマンス評価に関する次のような内部監査員の力量を開発します。
a) 固有知・固有技術の理解:監査対象プロセスの基本的な固有知・固有技術を理解すること。
b) 管理技術の理解:監査対象プロセスに必要な構成要素と管理項目を理解すること。
c) 監査技術の習得:結果からプロセスを確認する技術(プロセス分析力)を習得すること。
d) 監査経験による体得:現場での監査経験を積んで監査での質問力、想像力、着眼力を体得すること。

次号ではパフォーマンス評価の進め方と手順についてさらに説明します。

13/07/2018

マネジメントシステムとは何か2.

本稿の用語について

この号では本稿のいくつかの用語について、ISO9000でのその定義を確認しながら、用いるそれらの語の意味についての私のコメントを加えておきます。
適合(conformity)=「要求事項を満たしていること」。したがって適合性は要求事項を満たしている状態のこと。なおconformには「同じ形にする」「従う」という意味もあります。序文では「画一化」uniformityをあえて否定して「同じ形にする」という意味を限定的にしています。
マネジメントシステム(management system)=「方針及び目標、並びにその目標を達成するためのプロセスを確立するための、相互に関連する又は相互に作用する、組織の一連の要素」という定義です。
有効性(effectiveness)=「計画した活動を実行し、計画した結果を達成した(achieved=過去形)程度」。effectには「結果」の意味があり、有効性は過去の結果の、達成程度のことです。
的確性(qualification)=「規定要求事項を満たす能力」を有している状態のことです。
妥当性確認(validation)=「客観的証拠を提示することによって、特定の意図された用途又は適用に関する(暗黙の了解を含む)要求事項が満たされていることを確認すること」。計画した要求事項が満たされる結果が得られるのか、その根拠を事前に確認することが妥当性確認です。validには「根拠」の意味があり、つまり妥当性があるとは要求事項が満たされている根拠があるということです。
検証(verification)=「客観的証拠を提示することによって、規定(文書で明示された)要求事項が満たされていることを確認すること」。妥当性確認と同じような意味ですが、文書に明記された規定要求事項への適合性判断のための活動です。
レビュー(review)=「設定された目標を達成するための対象の適切性、妥当性、及び有効性の確認」です。精査、又は見直し、そのための会議も言います。
改善(improvement)=より有益な変更をもたらす、「パフォーマンスを向上するための活動」のことで、PDCAのA=actは改善活動そのものです。
方針(policy)=「トップマネジメントによって正式に表明された組織の意図及び方向付け」です。つまり組織の方針は、組織の目的(purpose)よりも具体的な、その決意や意思を実現させるための方向性の明示です。
方針管理=定量的な目標を設定する枠組みを提供して、組織の部門及び階層へ上意下達的に目標達成活動を命令し管理する、TQCに由来する活動の意味に限定します。
方針によるマネジメント=達成度が判定可能な目標を設定する枠組みを提供し、組織の部門及び階層の自律的創造的な目標達成活動を指揮し管理するための、マネジメントシステムにおける調整された活動です。(JIS Q9023による)この活動も「方針管理」と呼ぶ場合がありますが、本稿ではTQCに由来する用語と区別するため、「方針によるマネジメント」とします。
戦略(strategy)=「長期的な又は全体的な目標を達成するための計画」です。

次号では、マネジメントシステムのフィードフォワードについて論考します。

13/07/2018

パフォーマンス評価方法5.

プロセス監査の進め方と関連するパフォーマンス指標

プロセスの定義
規格は序文では、プロセスアプローチを次のように定義しています。
「インプットの源流⇒インプット⇒活動⇒アウトプット⇒アウトプットの受領者」
活動には、施設、要員、設備・機器・道具、指示・仕様などの特性情報、及び方法、条件、手順、基準、責任、記録が必要です。
「プロセスアプローチの適用により、要求事項の理解と充足、付加価値からのプロセスの検討、効果的なパフォーマンス、プロセスの改善が可能に」なります。

プロセス監査での確認事項の質問ステップは次のようになります。
・要求されるインプット及びアウトプットはどのように規定されているのか?
・インプットを目的に適うアウトプットに変換するのにはどのような活動があるのか?
・プロセス内の活動のつながり及び相互関係はどのようになっているのか?
・それぞれの活動の計画がその通りに実行されているのか?
・プロセスの管理項目、パフォーマンス、及びその監視・測定基準は明確になっていて、どのように実施しているのか?
・必要な資源が適切に提供されているのか?
・パフォーマンスの分析・評価が行われているのか?
・問題がある場合には、適切に是正・予防処置がとられているのか?

そしてプロセスのパフォーマンス評価には指標が必要です。
組織は、プロセスが維持されているかどうか、又は改善の余地があるかどうかを判断するために、プロセスのパフォーマンスを日常的に監視又は測定するためのパフォーマンス指標( Performance Indicator)を決定し、これらを監視又は測定しなければならなりません。
パフォーマンス指標とは、プロセスの活動状況及び成果を評価するための指標のことで、これらの指標でプロセスの活動が首尾よく行われているかどうかを客観的に判断できますので、プロセスの機能を考慮して設定します。指標にはマネジメントシステムに関する指標もあります。
パフォーマンス指標の例には次のようなものがあります。
①プロセスに関するパフォーマンス指標の例
・設計プロセス:設計ミス件数、設計納期遅れ日数・・・
・生産プロセス:人的ミス件数、滞留平均個数、納期遅れ件数・・・  
・設備保全プロセス:リスク発生件数、保全計画遅れ日数・・・
・購買プロセス:受入検査不適合件数、納期遅れ日数・・・
②マネジメントシステムに関するパフォーマンス指標の例
・顧客満足度、クレーム件数、コスト低減率、品質損失金額、納期達成率・・・
・市場シェア、製品ライフサイクル、利害関係者のニーズ・期待、事業計画、品質保証、コスト、生産量・納期、生産性、製品安全、環境影響、労働安全衛生、情報セキュリティ、などの経営要素に関する指標・・・
経営課題により、どのような指標を測定・監視するのかを決定します。
次号では、パフォーマンス評価の一般的な監査との違いを、具体的な事例で説明します。

06/07/2018

マネジメントシステムとは何か1.

本稿の目的

ISOの認証審査が始まって30年になろうとしています。その功罪は色々と議論されていますが、そのちょうど半ばの2003年を境に新規の認証組織は減少に転じたということです。
P.F.ドラッカーは、システムはその特性から詳細化、緻密化してしまう癖がある、と言っています。仕組みの精度を高めようとすると精緻化に向かい、その結果これを理解しコントロールできるのは限られた専門家となってしまいます。人々の創造性を削いでしまう結果になってしまった現状のTQCは、その轍を踏んでしまったと言ってよいのかもしれません。ISOのマネジメントシステムも同じ轍を踏む恐れがあります。
グローバルスタンダードの流れの中で、ISOのマネジメントシステム国際規格は確実にその存在意義を高めていると言えます。しかし、運用における実質性と容易性、監査における有効性監査とパフォーマンス評価、そのための方法論を実施しなければ、認証組織にとって登録維持の価値や意味がなくなってしまう状況が生まれてくるのではないかと危惧するのです。
現状で行われている現場重視ですが形式的で煩雑で、しかも瑣末な運用と監査では、認証組織にとってマネジメントシステムの経営的価値は薄くなっていってしまうのではないでしょうか。現場だけでなく経営の現状と結果から、問題点だけでなく将来のリスクと機会を見出し、組織の目的にフォーカスしながら、発展という将来システムを見据えた運用と監査をしなければ、マネジメントシステムを経営戦略に生かしていけないからです。運用では組織に内在する「知」を結集し新規性を展開する創造的な組織横断的PDCAの入口Pをまず切り開き、監査では質問と指摘によって小さな機会にも気づかせてプッシュする、そんな方法論を実施しなければならなりません。運用と事業そのものとを完全に統合し、監査を経営戦略を押し進めるエンジンにする、そんな効果的な方法論です。
幸い、2015年版はプロセスアプローチとリスクベースシンキングにフォーカスし、マネジメントシステムの経営戦略的な運用の側面が強化されました。
私がこれから提案しようと思う運用の方法論は、規模の小さな組織にも容易に取り組みができ、また監査の方法論は内部監査にも適用できるものです。本稿は、ISOが当初から意図したマネジメントシステムとは何かを説き、それを経営ツールとして生かすための運用と監査の方法を、経営学の観点に立って探りながら執筆を進めます。
なお、審査と監査はISOの英文用語ではいずれも auditです。このauditこそ、マネジメントシステムの創造性コードを活性化する、組織学習の機能であり場であると思います。
この論考は、企業を存続させて発展させる「ISO経営のすすめ」であります。

次号では、本稿でのISO用語について論考します。

06/07/2018

パフォーマンス評価方法4.

有効性とパフォーマンス

定義
有効性とは:計画した活動が実行され,計画した結果が達成された程度。
パフォーマンスとは:測定可能な結果。
注記1 :パフォーマンスは,定量的又は定性的な所見のいずれにも関連し得る。
注記 2 :パフォーマンスは,活動,プロセス,製品(サービスを含む。),システム,又は組織の運営管理に関連し得る。方針,目標,その他の基準に関連する指標により判定可能な結果。

有効性評価とパフォーマンス評価の違い
a)プロセスの場合
プロセスの資源、活動、管理に関する計画された手順に基づいて作業を実行し、設定した目標に対して結果が達成されていればこのプロセスは有効に機能していると言えます。
例:製造プロセスで、製品Aの不適合製品率の目標を0.5%以下として作業手順を計画し、手順通りに作業を行い、その結果が0.4%であった場合には、製造プロセスは機能しており、適合と判定します。しかし、結果が0.5%を超えていた場合には、この結果になった要因が計画にあるのか、実行にあるのかを被監査者は明確する必要があります。これがプロセスに関する有効性評価の監査技術です。
一方、結果が0.4%であっても、達成理由をトレースして関連する指標を確認し、もしそこに上位目標等の達成を脅かす傾向が認められた場合は、プロセスの改善の指摘をします。これがプロセスに関するパフォーマンス評価の監査技術です。

b)マネジメントシステムの場合
マネジメントシステムの計画に基づいてその通り実行し、設定したマネジメントシステムの方針と目標に対して結果が達成されていればこのマネジメントシステムは機能していると言えます。
例:マネジメントシステムの品質目標が顧客満足度80%以上であった場合には、マネジメントシステムの計画に従って活動を行い、その結果が80%以上であった場合には、マネジメントシステムは有効に機能しており、適合と判定します。しかし、結果が75%であった場合には、この結果になった要因が計画にあるのか、実行にあるのかを明確にする必要があります。これがマネジメントシステムに関する有効性評価の監査技術です。
一方、結果が80%以上であっても、達成理由をトレースして関連する指標を確認し、もしそこに組織目的と経営方針の実現を脅かす傾向が認められた場合は、システムの改善の指摘をします。これがマネジメントシステムに関するパフォーマンス評価の監査技術です。

パフォーマンス評価を実施するためには、プロセス監査を実施していく必要があります。次回はそのプロセス監査の進め方と関連するパフォーマンス指標について解説をします。

23/06/2018

パフォーマンス評価方法3

内部監査の基礎技術 d)、e)、f)

d) 記録技術
監査では、監査員による質問に対する被監査者の回答や確認した事実など、収集した情報を記録することが重要で、現地監査で確認した情報を事細かに明確にしておくことで、監査所見の作成や監査報告書の作成の役に立ちます。
監査所見とは、「収集された監査証拠を,監査基準に対して評価した結果」であり、監査の結果を記述したものです。したがって監査所見では、適合、不適合、観察事項などを判定するので、その根拠の証拠とするために収集した情報を丹念に記録する必要があります。
なお、監査では改善ネタ(根多)が数多く発見できた方が組織のマネジメントシステムの有効性に寄与するので、監査では改善ネタについて積極的に記録することにも努めます。

e)  評価技術 
監査基準と証拠の対照を行うことで適合性を判断するので、監査基準は監査員の主観であってはなりません。
監査基準とは、ISO規格要求事項、組織が定めた要求事項、例えば品質マニュアル、環境マニュアルのようなマネジメントシステムの運営管理に関する取決め事項、法令・規制要求事項であり、規格要求事項の各箇条の相互関連について理解しておくことも重要です。

f)  報告技術
監査所見や監査報告書の作成では、論理的な根拠を明確にするために、誰が見てもわかりやすく、理解しやすく記述します。
1)監査所見は客観的事実と監査基準を記述し、どの基準に対して不適合か、問題があるかを明確にします。
また、不適合報告書があいまいな場合、被監査者が監査者の意図したことと違う処置を行うことも考えられるからです。
2)監査チームとして監査所見をレビューする時間を確保します。
3)改善についても明確に示唆します。改善の指摘とは、要求事項は満たしているが仕組みを改善することにより、効果的で効率的になることが期待されることを言います。
4)監査所見の証拠を明確にするため、証拠としての記録(監査メモ)を残します。
5)指摘事項は対策の程度を考慮して、不適合、観察事項、改善提案などのように層別にします。
6)~について説明がなかった、~を検討されたい、~の確認が難しいなど、あいまいな表現をしてはなりません。事実が不明確になります。
7)是正処置の方法を示す/監査基準が不明確、恣意的/監査証拠が不明確、根拠がない/要求にない手順書を要求する、のような指摘は行ってはなりません。
以上のような指摘を行う背景には、監査基準の意図を理解していない/証拠の記録を取っていない/サンプルがレアな事例/指摘する規格箇条について混乱、不適切/予断や先入観/推測や憶測/自分の部署色を出す、などの要因があり得ます。

監査原則を忘れないこと、監査技術力、規格要求事項、固有技術・管理技術、等に関する知識の維持・習得など、監査員は継続的な学習が必要なのです。

住所

本上町1350/1
Suzaka-shi, Nagano
382-0086

電話番号

+819012679784

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