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毎日メディアカフェのイベント「楽しく、真剣に災害に備える!」が3月20日、毎日ホールで開催されました。東日本大震災から12年。干支が一回りして災害の記憶は少しずつ薄らいでいますが、近い将来起こりうる想定外の大災害への備えが必要です。そこで、...
26/03/2023

毎日メディアカフェのイベント「楽しく、真剣に災害に備える!」が3月20日、毎日ホールで開催されました。
東日本大震災から12年。干支が一回りして災害の記憶は少しずつ薄らいでいますが、近い将来起こりうる想定外の大災害への備えが必要です。そこで、毎日メディアカフェは、「東京大学×お笑い芸人」という異色のイベントを企画しました。
 登壇者は、福島県双葉町で2020年に開館した「東日本大震災・原子力災害伝承館」の上級研究員を務める東京大学大学院の開沼博准教授、ごみ清掃芸人の滝沢秀一さん(マシンガンズ)、地図芸人の小林知之さん(火災報知器)、防災芸人の赤プルさんの4人です。
開沼さんは福島県いわき市出身。東京大学文学部卒業、同大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。2011年に『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)を出版、第65回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞しました。
滝沢秀一さんは1998年に西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。「THE MANZAI」2012、14年認定漫才師。2012年、定収入を得るために、ごみ清掃会社に就職。ごみ収集中の体験や気づきを描いた多数の著書、ツイッターが人気を集めています。
小林知之さんは大学で地理学を学び、高校社会の教職免許と地図地理検定資格を持つ異色の地図/地理芸人。アウトドア雑誌「ランドネ」(エイ出版)で地図コラム「机上トレッキング」を好評連載中。2021年に「いつの間にか覚えてる! 世界の国が好きになる国旗図鑑」を出版しました。
赤プルさんは茨城県常総市出身。 2003年女性ピン芸人としてデビュー。2011年先輩芸人の松丘慎吾と結婚。 2014年「チャイム」という夫婦コンビを組み、浅草漫才協会に所属。 茨城大使・常総市ふるさと大使。 茨城県警安心安全アンバサダー、防災士、整理収納アドバイザー、収育指導士。著書に「おめえら、いつまでも調子に乗ってんじゃねーかんな」。2015年、地元常総市が関東東北豪雨で被災した際、日頃の防災意識の重要性に気づき、2017年防災士に。 逃げ遅れを防ぐためのマイ・タイムラインの普及活動をするとともに、 整理収納アドバイザーという資格と、300軒以上のお片付け現場経験を活かし、主婦目線での安全で安心な暮らしを提唱し、簡単にできる在宅避難の備蓄の提案をしています。
はじめに、芸人3人がコント風に、防災を語りました。滝沢さんは「僕は11年間、ごみ回収をしていて、いろいろなごみを回収しました。災害ごみを回収したこともあります。台風19号(2020年)で多摩川が氾濫したときに、行けーと言われて、あらゆるものがごみになっていて、災害のことを考えなければいけないなと思いました」と話しました。小林さんは「僕は地図が好き、得意で、大学でもそういう勉強をしました。地図の会社で働きながら、芸人をしています。今日はハザードマップについて話します。ハザードマップは災害が発生したとき、危険と思われる個所や避難場所などをまとめた地図のことです。災害とは地震、津波、洪水、土砂崩れ、火山、竜巻などです。過去に災害が発生した場所を地図に落とすことで、危険性が分かります。地図は過去、未来を可視化する道具です。住んでいる地域のハザードマップを知ると、災害で避難する際の参考になります」と話しました。
赤プルさんは「旦那とのコンビ『チャイム』として浅草の東洋館というところで、漫才を披露させてもらっています。ビートたけしさんに、コンビ名を付けてもらいました。もっと激しい名前になるかと思ったら、かわいい名前になりました。私はお片付けのプロとしても働いています。おうちの中が安全でなければ逃げることができませんし、在宅避難も推奨されています。おうちの中を片付けてください。私が防災芸人になったのは、2015年の関東東北豪雨で逃げ遅れた人が多かったことがきっかけです。どうすれば、逃げ遅れなくてすむのかということで、マイ・タイムラインというのができました。ハザードマップを見て、どこに逃げるかとか、自分の家が浸水するかどうかなどのリスクを知ります。お片付けは防災だと思います。命を守ることにつながります。お片付けのメリットは探し物がなくなるから時間の節約になる、二度買い、無駄買いがなくなるというような経済効果があります。家の中が倒れてきた家具でけがをしたり、菜箸が飛んできてけがをしたという事例もあります。家に帰ったら、頭の上から落ちてくるものがないか、倒れてくるものがないかどうかを確認してください。高いところに家具をおかないという部屋が流行っています。避難が必要になることもありますが、在宅避難も頭に入れておいてください。避難グッズを置いておく必要があります。防災はお片付けから始めましょう」と呼びかけました。
 続いて、小林さんが「災害避難すごろく」のやり方を説明し、参加者は4人1組で、すごろくを楽しみました。
 この後、開沼さん、滝沢さん、小林さん、赤プルさんの4人がトークイベントをしました。コーディネーターは毎日メディアカフェの冨永浩敬が務めました。開沼さんは東日本大震災・原子力災害伝承館について、「伝承館は博物館のように展示をしています。展示は固定化しているけれど、その中でいろいろな人が交流したり、ワークショップをして考えていくという機会を作らないとあきられていきます。建物の奥に記念公園がつくられています」と説明しました。また、「災害はごみの問題です。東日本大震災で発生したごみは約4700万m3です。被災地のごみ処理場で処理すると、10年以上かかります。全国で協力して、3、4年で処理しました。首都圏直下地震だと2倍、南海トラフ地震だと5倍と推定されています。首都直下地震が起こったら、ごみをどこに持って行くか。富士山が噴火すると、もっとたいへんかもしれません」と指摘しました。滝沢さんは「東京では処理能力はふだんからパンパンですから、大災害があると、たいへんです」と同意しました。
 災害避難すごろくについて、開沼さんは「すごろくをして、皆さん、良い雰囲気になったと思います。仲良くなっておくということが大切です。災害があったときに協力し合える関係を地域で作っておくことが重要です」と話しました。
 開沼さんは「フェーズフリー」の考え方も示しました。「フェーズフリーは平常のフェーズと災害時のフェーズをフリーにするという考えです。ローリングストック法といって、ペットボトルを20本買っておいて、ずらしながら使っていく。災害があったとしても、20本残っています。電気自動車も電気をためておくと、緊急時の電気にできるというような考え方です。日常生活の中に防災システムが入っているというのが大事です」と話しました。
 小林さんは「お勧めなのは、家と駅、駅と仕事場の道を、最短距離で行かずに、いろいろなルートで歩くことです。実はここに公園があったといったことが分かります。単純に楽しいです。まちの構造が分かります。いつもと違う道で駅から帰るということを、皆さんもやってみてください」と語りました。
 赤プルさんは「私は普段の生活の中で、どう日常に落とし込めるかを意識してやっています。特別な防災用品を用意するのではなく、日常の中で防災につながるものを用意しておくということです」と話しました。
 開沼さんは「高齢の方など、避難するほうが体調を悪くなることがあります。生活習慣病の症状が出てくる。災害の種類と、その人の状態を考えることが必要です。住民が避難した場合、避難元の自治体が面倒をみるという法的な立て付けになっています。宮城県の人が山形県に避難したら、宮城県の自治体の人が出て行って面倒をみます。東京で直下型地震が起こると、東京から隣県にサポートに行くことになります。想定外のことが起こる可能性があります」と懸念を示しました。
 この後、質疑応答がありました。「親子100人ぐらいが宿泊する防災キャンプを10年していますが、参加したくなるような防災訓練のアイデアはありますか」との質問に、小林さんは「つくば市で廃校になった小学校を使ったイベントで、宝探しや謎解き、クイズにすることをしました。星座をマップにしたり、親子で探すということで、楽しんでもらいました。地図を使うと盛り上がりました。例えば、校庭に二宮金次郎の銅像があったとすると、それを地図記号で落とす。百葉箱とか井戸とか、消火栓などを地図に記入する。地図づくりをして、何があるかをおしゃべりします。皆で楽しめます」と答えました。赤プルさんは「マイ・タイムラインを大人たちで作ると楽しいです。何を持って行くかなどを話し合うと盛り上がります」と勧めました。

毎日メディアカフェのオンラインセミナー「ライフプランに関わる法改正~知っておきたい公的年金、保険、育児・介護休業制度のポイント」が3月23日に開催されました。 企画したのは全労済協会。望月FP社会保険労務士事務所の望月厚子所長が社会保障や社...
26/03/2023

毎日メディアカフェのオンラインセミナー「ライフプランに関わる法改正~知っておきたい公的年金、保険、育児・介護休業制度のポイント」が3月23日に開催されました。
 企画したのは全労済協会。望月FP社会保険労務士事務所の望月厚子所長が社会保障や社会保険制度の改正で、知っておきたいポイントについて講演しました。
 望月さんは「ライフプラン、生涯生活設計に関する法改正が今年は数多くあります」と話し、具体的な改正内容を解説しました。
 まずは健康保険(1月1日)です。「傷病手当金の支給期間が通算化されました。傷病手当金は健康保険の被保険者が病気やけがの治療のため働くことができず、給料が払われない場合、①業務外の病気やけがの治療中であること②仕事に就けないこと③連続して3日以上仕事を休んでいること④休んでいる期間中は給料を受け取っていないこと――の4要件を全て満たしていれば支給されます。支給される期間は支給開始日から起算して最長1年6カ月でしたが、支給開始日から起算して通算して1年6カ月になりました。支給期間中に傷病手当金が支給されない期間がある場合には、支給開始日から起算して1年6か月を超えても、繰り越して支給可能になりました。途中で良くなって出勤して、その後にまた悪くなって働けなくなったというような場合にも支給されます。見直してほしいとの声が以前からあり、改正されたということです」と説明しました。
 次は雇用保険(1月1日)。マルチジョブホルダー制度導入です。「65歳以上の労働者は主たる事業所での労働条件が①週所定労働時間が20時間以上であること②31日以上の雇用見込みがあること――の両方を満たす場合、雇用保険に加入します。改正後は①複数の事業所に雇用される65歳以上の労働者であること➁2つの事業所の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上であること➂2つの事業所のそれぞれの雇用見込みが31日以上であること――の全てを満たす場合は、雇用保険に加入することになりました。該当する人はハローワークに申出をします。ハローワークから本人と会社に通知されます」
 続いて、育児・介護休業については、「4月1日から3段階で施行されます。4月1日に育児休業等に関する事業主の講ずべき措置の義務化が施行されます。事業主は育児休業を取得しやすい雇用環境の整備をしなければなりません。男性の育児休暇取得率は2020年に13%にするのが目標でしたが、12.65%です。取得率を上げるための改正です。妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置もしなければなりません。周知方法は①面談 ②書面交付 ③FAX ④電子メール等のいずれかになっています。有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件も緩和されます。有期雇用労働者とは、いわゆるパート労働者など雇用契約の期間が定められている労働者のことです。現行制度では、①引き続き雇用された期間が1年以上②1歳6カ月までの間に契約が満了することが明らかでない――の両方を満たす場合、育児休業を取得できるとされていて、雇用期間が1年未満の場合は育児休業を取得することはできません。改正後は➀の要件は廃止し、➁のみ満たせば育児休業を取得することができるようになります。無期雇用労働者と同様の取り扱いになります。ただし、労使協定で雇用期間1年未満の労働者を除外することは可能で、労使協定を確認しておくことが必要です。10月1日には、産後パパ育休が創設されます。子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能です。分割して2回取得することもできます。原則として、休業の2週間前までに申し出ることが必要です。労使協定を締結している場合に限り、休業中に就業が可能です。来年4月1日には、従業員数1000人以上の企業は育児休業取得状況を公表しなければならなくなります」と語りました。
 最後に、公的年金について解説しました。「令和4年(2022年)度の年金額改定で、年金額は0.4%の引き下げになります。引き下げが行われるのは2年連続です。例えば、老齢基礎年金(満額)は780,900円から777,800円になります。また、年金手帳から基礎年金番号通知書に変わります。4月1日以降に国民遠近制度または被用者年金制度に初めて加入する人には、基礎年金番号通知書が発行されます。すでに年金手帳を持っている人は、引き続き年金手帳を保管してください。老齢年金の繰上げ減額率の見直しでは、繰上げ受給の減額率が1月あたり0.5%から0.4%に変更されます。対象となる方は今年3月31日時点で60歳未満の方で、60歳以上の方は現行の減額率0.5%から変更はありません。また、老齢年金の繰下げ受給の上限年齢は75歳に引き上げられます。年金の受給開始時期を75歳まで自由に選択できるようになります。繰下げによって、受給額は増えます。75歳まで繰下げると年金額は最大84%増額されます。受給額が増える一方、税金や社会保険額に影響しますから、繰下げるかどうかは慎重に考えたほうがよいでしょう。在職老齢年金制度も見直されます。在職老齢年金制度では、60歳以降に厚生年金に加入しながら(働きながら)老齢厚生年金を受給する場合は、老齢厚生年金(60歳代前半は特別支給の老齢厚生年金)の額と給与や賞与の額(総報酬月額相当額)によって、年金の全部あるいは一部が支給停止になります。自営業の方はあてはまりません。改正前は『60歳~65歳未満に支給される特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金については、報酬(給与、賞与)と年金月額の合計額が28万円を超えると年金の全部あるいは一部が支給停止する』とされていますが、改正後は『報酬と年金月額の合計額が47万円を超えると年金の全部あるいは一部が支給停止する』に変更されます。
最後に、「4月以降の年金額は日本年金機構、年金事務所、年金相談センターで試算してくれます。年金について聞きたいときは、電話で予約した方がよいです。育児休業は会社によって方針が違います。会社に確認するのがよいでしょう。新型コロナウイルス感染症になった場合、要件を満たすと傷病手当金の支給申請ができます。手続きは都道府県の健保か、健康保険組合に問い合わせをしてください。傷病手当金は本来、会社員対象ですが、国民健康保険に加入している方も対象とする通知が出ており、該当する可能性があるので、市町村の健康保険課に問い合わせてください」と相談先を伝えました。
質疑応答で、年金額の引き下げについて、「国が年金を払いたくないということではなく、年金額は前年度の物価や現役世代の賃金などを総合的に考えて決められます。景気が良くなったら上がる可能性はあります」と話しました。
 毎日メディアカフェは3月末で終了します。これが最後のイベントになりました。

「こどもアーティスト食ロス削減プロジェクトキックオフイベント」が22日、毎日ホールで開催されました。 企画したのは一般社団法人こども食堂支援機構の秋山宏次郎代表理事です。支援機構は個人や企業の寄付を受け、全国の自治体と連携して、食品がロスに...
22/03/2023

「こどもアーティスト食ロス削減プロジェクトキックオフイベント」が22日、毎日ホールで開催されました。
 企画したのは一般社団法人こども食堂支援機構の秋山宏次郎代表理事です。支援機構は個人や企業の寄付を受け、全国の自治体と連携して、食品がロスになる前に全国のこども食堂に送る活動に取り組んできました。純粋な食料の寄付を含めると、マッチングしたのは200万食以上になります。こども食堂支援機構は、さらなる食ロスの削減とこども食堂の発展のため、全国のこどもたち、行政、企業と連携して食品ロスを削減する「こどもアーティスト食ロス削減プロジェクト」を開始することにしました。今回はそのキックオフイベントです。進行役は
 はじめに、秋山さんが「こどもアーティスト食ロス削減プロジェクトは、食ロス予備群をこどもたちが食べて食ロスを予防し、こどもたちが作った食ロス削減啓発を実際の啓発広告にするというプロジェクトです。食べて削減した子が啓発で大人も変えるのです」と趣旨を説明し、食品ロスや、こども食堂にてついて話しました、
「バナナは熟すと黒い斑点が出てきます。実は糖度が一番高いのがその段階ですが、買ってくれる人が減り、バナナのたたき売りになります。全体が緑なのがフルグリーン、黄色いのはフルイエロー、斑点が出てくるとスターと呼びます。※業界的には短く「スター」と呼ぶらしく「スターバナナ」という呼び方はコピーとしての造語です。『スターバナナって何だ 今日食べるなら断然スター!』という啓発広告を作ると、情報発信で食ロスを削減できます。こども食堂は貧困層のこどもに食事を与える場所と思われていますが、それだけではありません。さまざまな子どもの食事付きの居場所です。もちろん、経済的に貧困なこどももいます。そういうこどもは、お金がないだけではなく、機会が得られない。家庭によって、すごく裕福でも、育児に関心がない場合があります。経験の格差が人生格差になる時代です。こども食堂ではリタイアした人、会社員、大学生などと出会えます。人生のロールモデルがあります。大人の背中シリーズということで、働く人々の姿を見せているこども食堂、学習支援をしているこども食堂もあります。アート体験も提供するこども食堂もあり、それを実践している、すぎやまゆうこさんを紹介します」
 ここで、すぎやまゆうこさんが話しました。すぎやまさんは中東最大のアートフェア「ワールドアートドバイ」に公式招待作家として招かれるなど、世界中でアートを発信しています。「こどもたちに漫画を描いてもらいました。こどもはアーティストだと改めて感じました。私は幼いころから変わった子と言われ、いきづらさを感じていました。それを救ってくれたのが漫画でした。14歳で漫画家になると決意し、大学で美術を学び、漫画家になりました。まぜこぜアートなこども食堂、ゆめぴっく宇宙桜グランプリの開催などに取り組んでいます。フードロス×こども食堂は親和性とメリットがあると思います。おいしく食べられる食べ物をこども食堂にという流れを、どうしたら作れるか。今回のプロジェクトをきっかけに、食ロス削減に向けて、寄付が出てくることを期待しています」と協力を呼びかけました。
 続いて、秋山さんは「こども食堂とコロナの課題を同時解決するふるさと納税の取り組みがあります。個人版ふるさと納税は寄付額の一部を原資に返礼品が配送されます。企業版ふるさと納税は返礼品はNGですが、最大9割分の税が軽減されます。コロナによって販路を失った食材があります。これを企業の寄付によって生産者から買い取り、こども食堂に送れば、生産者もこどもたちも喜びます。プロジェクトは、自治体や生産物のPRとして制度設計します」と話しました。
 ここで、季節性食品ロスの典型である牛乳について、農林水産省畜産局牛乳製品課課長補佐の三原亙(わたる)さんが次のように話しました。「牛乳余りが問題になっています。岸田首相も牛乳を飲んでくださいと言いました。なぜ、牛乳が余るのか。牛は毎日乳を搾らないと病気になるので、搾る量を増減することができません。牛は暑さに弱く、25℃を超えるとばてて、搾乳量が減ります。一方、飲用は暑い時期に多い。1割は学校給食用で、長期休暇のときは需要が下がります。年末年始は牛乳があまり飲まれません。そういう時期には、バターやチーズを作って有効活用します。2014年ころ、バター不足が問題になりました。前年が歴史的猛暑で、牛がばてて生産量が減少しました。そこで牛の頭数を増やしました。メスが生まれて2年後に搾乳が始まるので、牛乳の生産量を増やすために、3年かかります。19年から生産量は増えました。21年は冷夏で牛の搾乳量が大きく増えました。バター工場で使うにしてもキャパシティーが限られています。それで、牛乳余りが生じました。生産量を増減させるのにタイムラグがあるというのが、コントロールしにくい原因です。コロナ禍以降は需要が減少しています。また、えさの8割は輸入なので、円安により、飼料代が高くなっています。酪農家は牛乳を飲んでもらいたいと願っています」
再び、秋山さんが話しました。「具体的に実施することは①自治体と企業が広告のお題を出す(なるべくフードロスと関連付ける)②こどもたちが広告原案を考える③プロのクリエイターがブラッシュアップした作品を実際の広告にする――ということです。お題はこども食堂を通じて、こどもたちに伝え、専用サイトで作品を募集します。新聞広告を使うのは、①未だに権威が高い媒体②モノとしてこどもたちの手元に残せる③そのため高い成功体験を提供できて④人生の岐路で使える切り札にもなる⑤一般人がそのままポスター的に使える――といった理由です。社会課題の解決につながる広告なので、通常の広告よりも安く掲載できる可能性があります」
秋山さんは「お題」になりうる食ロス問題として、卵を産めなくなった廃鶏の処理(鹿児島県南九州市)、豊作すぎて余ってしまった農作物や、形がいびつで市場で価格がつきにくいB級品などの扱い(岩手県一関市)、牛乳余り問題(北海道猿払村)などをあげました。
秋山さんは、このふるさと納税の仕組みを日本で最初に導入した北海道猿払村について紹介しました。生産量日本一のホタテや畜産業に留まらず、最新の技術を導入してイチゴの生産に取り組みはじめ、若者の移住も呼び込んでいるそうです。つぎにオンラインで猿払村と南九州市の担当者が現状を話しました。一関市まちづくり推進部交流推進課移住定住係の松谷俊克つ係長は会場に来て、取り組みを報告しました。「一関市は、こども食堂支援機構と連携して、ふるさと納税の寄付金を原資に、一関市内や全国のこども食堂に一関市で生産された規格外や余剰農作物を届ける取り組みを、昨年5月から開始しました。これまでに、720万円が集まり、30カ所以上のこども食堂に届けています。農家の方々からは『農作物が人の手に渡って食べてもらえるのが、農家にとって一番うれしいことです』という感想が出ています。子どもたちからも感想をいただいて、やって良かったと思います。子どもたちの笑顔に結びついています。企業版でもいつでも予算付けできるようになっています」と話しました。
 さらに、イオン九州株式会社、生活協同組合コープこうべの担当者が小売業の立場から、この取り組みへの期待をオンラインで語りました。
 最後に、ごみ清掃芸人で、環境省サステナビリティ広報大使の滝沢秀一さんは「家庭からの食品ごみが多く出ます。お中元のメロンが丸ごと捨てられていることがあります。旅行から帰ってきたら、冷蔵庫の中の食品が食べられないということで捨てられたりします。家から食品ロスをなくすために、我が家では冷蔵庫チェックをしています。1週間に1回やれば、大丈夫です。冷蔵庫の中のお片付けカレーを作るとか、食品会社とコラボできたらいいですね」と話しました。
 質疑応答では、一般財団法人マリオン財団(新宿区)の福田敬司社長が「当社は不動産関連サービス業ですが、一般財団法人マリオンを設立し、児童養護施設への支援をしています。当社のテナントにスーパーがあり、食ロス問題に関心を持っていました。どうしたら、子どものためになるかを一緒に考え、協力できることがあれば支援したいと思いました」と感想を語りました。

秋山宏次郎(あきやまこうじろう)
こども食堂支援機構代表理事。日本全国のこども食堂に食ロスになりそうなものも含めて200万食以上マッチング。国連や政府などと40件以上の共同事業を創出。こどもに食ロス啓発広告を考えてもらい新聞に載せる「こどもアーティスト食ロス削減プロジェクト」発起人。書籍「こどもSDGs」監修。

毎日メディアカフェのイベント「食材との出会いは一期一会。素材のすべてを活かす調理法~上神田梅雄・新宿調理師専門学校長が語る料理と人生~」が3月13日、新宿区の新宿料理専門学校で開催されました。会場は同校が1階に開設したレストラン「 饌(せん...
17/03/2023

毎日メディアカフェのイベント「食材との出会いは一期一会。素材のすべてを活かす調理法~上神田梅雄・新宿調理師専門学校長が語る料理と人生~」が3月13日、新宿区の新宿料理専門学校で開催されました。
会場は同校が1階に開設したレストラン「 饌(せん)」。同校生徒が運営、調理するレストランです。
 最初に、同校の教員や生徒が調理した旬の食材を使った料理を参加者に振る舞いました。献立は以下です。
お椀 清し仕立て(アサリ)
ご飯 紅白手毬すし(まぐろと、イカにおからをまぶしたすし)
香物 独活・葱 酢みそ和え
焼き 葉玉葱田楽
揚げ 春きゃべつ蓑揚げ
   竹の子・生姜 天ぷら
甘味 干し大根 キウイ
 どれも素晴らしい味でした。
 この後、上神田さんが講演しました。
 「私は岩手県の出身です。先日、古希(70歳)を迎えました。上神田は九戸地方にある名字です。兄弟が多くて、10人です。貧乏人の子だくさんで、私は7番目です。板前の修行は厳しいよねとよく言われます。包丁店のご主人に、『今の世の中で修業が厳しいといえば、お相撲さんと板前さんですね』と言われたことがあります。板前の修業も厳しいですが、自分から見たら少し違います。修業を終えるのは、親方が決めます。修業が厳しいと言っても、卒業があるのですから、がんばって優秀な成績を取ればいい。学校の勉強と一緒です。それを厳しいというなら、違う仕事をやれよということです。一生身を立てるための勉強をしている。料理人は拘束期間が長いとか、時間外手当が出ないとか、公務員と同じ基準で見ると、割が合わない仕事です。しかし、早く料理長になりたいと思って、夢に向かっていくので、厳しくて当たり前です。刃物を使う仕事なので、評価される料理人は他人から見ると厳しいです。目つきも厳しいでしょう。包丁を持って職場に行くと、スイッチが入ります。関西では、腕が良いと褒めるときに、『板さん、包丁切れているね』と言います。褒め言葉です。学校に来て調理師免許を取ると、世の中を渡るパスポートを得たように考える人もいます。1年、2年で腕がつくのでしたら、苦労しません。1年、2年はペーパードライバーです。料理を作るのは自分の腕です。トレーニングしない限り、心の胃袋を喜ばせる料理はできません。料理には、その人の人格が反映されています。怖い職業です。逃げようがないです」
「この学校で出会った親方について、12年仕込んでもらったはてに料理長にさせてもらいました。銀座の日本料理店『おかめ』という新規の店でした。座敷とカウンターで18人ぐらい。私と若い料理人2人、表は女将さんと配膳係の5人でやる店です。料理長になって、お客さんにさらされます。来るお客様は一流と呼ばれる大学を出た社長や専務などで、私は、びびりました。女将さんはにこにこしながら、『どんなお客様が来るかな』と浮き浮きしています。私は不安でしょうがない。『お客さんに、いらっしゃいませは言えますが。目の前にお客さんがいたら、何と話しかければいいですか』と聞きました。女将さんは『お客様とお話しするのは私たちの役目です。板長たちは言葉を交わさなくても、目や手で合図したりして、稽古を積んだ3人の舞台のようです。それが最高のごちそうです』と言ってくれたのです。自分の得意なことをすれば、それがサービスになるということを教えてもらえました。これは財産でした。今日はどんな方と会えるかという楽しみになりました。超一流企業のトップの方々と名刺を交換して、お話ができる。『美味しかったよ、板さん』と言ってもらえるのです。何てよい仕事かと思いました。私は調理師紹介所の所属で、最初に給料はいくらという証文を渡します。2カ月目、決められた給料よりも多いお金が封筒に入っていました。『会計さんが間違ったのでしょうか』と尋ねると、女将さんは『厳しい修業をしてきた板さんがそんなに給料が安くていいのかしらと思っていました。どんなお客さんが来ても自信を持って迎えられる板さんを迎えて、安すぎると思ったので、増やしました』と言ってくれました」
この後、学校の話に移りました。
「学校を卒業して、36年現場でやってから、この学校に招かれました。調理師学校ですが、人づくりを掲げています。亡くなったおふくろが見ているように思います。おふくろは苦しい生活の中で得た哲学を、子どもたちに口伝してくれました。『梅雄、偉そうにするなよ。偉そうにすることは偉くないと言っているのと同じこと。本当に偉い人は偉そうにしなくてもいい』。『頭は何回下げても減らない』とも言われました。学校で若者たちと勉強している中で、『一流の調理師になれとは言わないけれど、しっかりした社会人になってくれよ』と言い続けました。人としてあたりまえの挨拶、返事、片付けです。打てば響く返事をする、挨拶は目を合わせる。人の話は目を見て、腰を立てて聞かなければ、入っていかない。背中を丸めていると、話が腹の底に落ちません。おふくろから教わったことをかわいい生徒たちに教えています。ささいに思えることでも継続していると、効果が出ます。学校に来る求人倍率は就任時に15倍でしたが、今は50倍を超えています。企業の人事の方から聞くと、『新宿調理専門学校の卒業者は返事が良い。挨拶もしっかりしている。終わった後の片付けもきちんとする』というのです。現場では、かわいがってもらえないといけません。目をかけられるのこと、目を着けられるのは大違いです(笑い)。目をかけられるようにするには、一生懸命やることです」
 料理観も語りました。
「料理とコンビニに並んでいる食品の違いについての私の考えを述べます。コンビニの食品も美味しいです。しかし、それを料理とは呼びません。私はメッセージのないものは料理とは呼びません。作り手が召し上がる方に向けて作るものが料理です。おふくろの味というのは、親が見返りを期待しない無償の愛で作った料理です。だから、心に残る味です。なぜ、メッセージがないと料理と呼ばないのか。人間は身体を養う胃袋と心の胃袋を授かりました。心の胃袋の栄養になるものは音楽や絵画などがありますが、調理で言うと、手作りの愛情料理でないと、心の胃袋も満たすようなものにならない。愛情料理を食べないと、人のやさしさ、思いやりの心が育まれないと思います。1億総グルメと言われます。食通とは美味しい料理を食べあさる人ではありません。食べ物と命と農のつながりをきちんと理解している人です。そうすれば、いただきますというマナーや、好き嫌いをなくすこと、むだを出さないことが整ってきます。日本の食礼『いただきます』は、命のもとをいただきますということです」
同校は生徒に農体験をさせています。その意義を次のように話しました。「実際に土に触らないと、感度が上がりません。田植えや大豆を育てて味噌作りをします。発酵食品は作り手の期待通りにはなりません。気温や湿度で変わります。そこで、謙虚な気持ちが育まれます。思い上がらないで、生かされていることに気づく。生徒は何回か行くうちに、大豆がどうなっているか気になるようになります。雨が降ると、植えた野菜は喜んでいるだろうなという気持ちになります。そういう感度で食材と出合った人間しか、人の心を震わせる料理はできません。営業用の料理は企て仕事です。見返りを期待しないおふくろの味は料理の品性が違います。それを軽く見る時代だと思います。新入学の生徒に大根1本を持って、『これは誰が作った』と聞きます。農家の人という答えが返ってきます。間違いではないが、正解ではない。大根を作ったのは太陽光と土です。農家の方が世話したのは間違いないが、天地自然です。神様からのプレゼントです。勝利師は人間が食べやすいように一刀を入れる介錯人です。無駄を出さないように、最初の包丁を入れる仕事をさせていただいている。すごい仕事につけたと思います」
 同校は東日本大震災の被災地に、徹夜で作った弁当を届ける活動もしています。
「何か力になりたいと考え、1年目は教員だけで気仙沼市に行きました。それを伝えたら、男子生徒が職員室に来て、『校長、どうして俺たちに声をかけなかった』。思いもかけない抗議でした。挨拶も返事もできない連中だと思っていたのに、人の役に立ちたいという心があることを、抗議の声で気づかされました。『来年はみんなで行こう』と生徒たちを連れて行きました。何年か立って、復興が進むと、生徒には当初のような感動、感激はないだろうと思いました。しかし、生徒の感想文は2年目、6年目と何も変わらない。被災地の人たちがありがとうと言ってくれる。わずかな料理なのに、手を握ってありがとうと言ってくれる。バスを見送って、よい調理師になってねと叫んでくれるのです。赤の他人ががんばってねと言ってくれる。生徒の自己肯定感が上がります」
 感動的なエピソードで、話を締めくくりました。
この後、質疑応答をしました。

「神田紫のビジネス力アップ講談教室」が3月14日、東京都港区新橋の毎日メディアカフェ・サテライト会場(イーソリューション会議室)で開催されました。 女流講談師の神田紫さんは講談歴43年、日本講談協会会長を務めたこともある講談界の重鎮です。講...
17/03/2023

「神田紫のビジネス力アップ講談教室」が3月14日、東京都港区新橋の毎日メディアカフェ・サテライト会場(イーソリューション会議室)で開催されました。
 女流講談師の神田紫さんは講談歴43年、日本講談協会会長を務めたこともある講談界の重鎮です。講談教室は2014年以降、毎月1回開かれてきました。神田さんが講談の歴史や特徴を語った後、参加者が神田さんに習って講談特有のアクセントや強弱をつけ、講談本を語ります。神田さんは「講談は普通の話し方よりも、オーバーに語ります。口を大きく開いて講談を語ることにより話す力や表現力が身につき、ビジネス力アップ、日常の会話力向上にもつながります」と話します。
 3月末に毎日メディアカフェが終了するため、講談教室も最終回になりました。30人の参加者が集まり、会場は熱気に包まれました。
 この日のテキストはまず、講談「真田幸村」です。名将真田幸村(真田信繁)は関ヶ原の合戦で敗れた後、九度山にいました。豊臣家の要請を受け、家来を引き連れ、大阪城に向かいます。それを描いた講談です。参加者は拍子木の代わりに手で机を叩きながら、講談語りをしました。
次は講談「徂徠豆腐」です。江戸時代の学者、荻生徂徠が若いころ、豆腐屋さんに豆腐を求めます。「お金がなくて豆腐しか食えんのだ」という徂徠の言葉に同情した豆腐屋さんは、味をつけたおからを徂徠に届けます。しばらくして、徂徠はいなくなりました。あるとき、豆腐屋さんは火事で焼け出されます。そのときに立派な学者となっていた徂徠が現れ、「あのときのお礼に」と店を与えました。この店の豆腐は「出世豆腐」と呼ばれ、飛ぶような売れ行きでした。「情けは人の為ならず」という物語です。神田さんは「ぜひ覚えて、花見のときなどに、講談を披露してください」と勧めました。
 さらに、短い講談で、リズムを楽しむ講談「巴御前より」を全員で語りました。
 最後は講談「桃山風流」。茶の湯の名人、千利休に茶を学んだ豊臣秀吉は、教え方の厳しい利休にプライドを傷つけられ、何とか困らせようと、一計を案じます。雪の日に雪見の宴をした後、夜中に家来とともに利休の庵へ行き、「道明寺(おかゆ)を馳走しろ」と言いました。おかゆを炊くのに時間がかかるので、「遅い」と怒るつもりです。ところが、すぐに運ばれてきました。どんどんおかわりをして、「なくなりました」と言わせようとしましたが、食べても食べてもなくなりません。家来はみなおなかがいっぱいで、そっくり返りました。秀吉が「どうして道明寺を炊いていた」と尋ねると、利休は「朝から続く雪なので、温かい道明寺の所望があると考えまして。何事も見通しでござる」と答えます。秀吉は感心して、心を入れ替えて茶の稽古をしました――という物語です。地の文の語り、秀吉役、利休役などに分かれ、リレー方式で講談語りをしました。

毎日メディアカフェの「第6回滝沢ごみクラブ定期イベント 介護とごみ」が3月9日、毎日メディアカフェで開催されました。 毎日メディアカフェが3月末に終了するため、滝沢ごみクラブ定期イベントは今回が最終回。ごみ清掃芸人として知られる「マシンガン...
09/03/2023

毎日メディアカフェの「第6回滝沢ごみクラブ定期イベント 介護とごみ」が3月9日、毎日メディアカフェで開催されました。
 毎日メディアカフェが3月末に終了するため、滝沢ごみクラブ定期イベントは今回が最終回。ごみ清掃芸人として知られる「マシンガンズ」滝沢秀一さんと、介護芸人で「マッハスピード豪速球」の「さかまき。」さんが「介護とごみ」について語りあいました(以下、さかまきさんと表記)。
 はじめに、芸歴16年、介護歴は12年という、さかまきさんが話しました。「実務者研修を受け、1月に試験を受けました。自己採点で合格点数に達しているので、3月中に介護福祉士取得予定です。本当は今日、介護福祉士と名乗りたかったのですが、勝手に名乗ったら、罰金30万円とかで、名乗れませんでした(笑い)。芸人活動の傍ら、介護施設の夜勤で働いています。宿泊可能なデイサービスです。これまでに、200人以上の認知症の方を介護してきました。勤務は夜9時から朝9時まで。安否確認、トイレ介助、着替え介助、朝食作り、食事介助、投薬、口腔ケア、バイタル測定、洗濯、掃除、書類制作というのが仕事の内容です。ほとんどは朝にやることです。夜は待機時間が長く、自分の時間に使えるというので、この仕事を選びました。それまで、料理をしたことがなかったのですが、レシピを見て作っています。電子書籍『介護なコントの世界』を出版しました。介護は守秘義務があるので、描けないこともありますが、主人公は僕の分身です。これがきっかけで、漫画家の倉田真由美さんと対談する機会がありました」
続いて、介護芸人となったきっかけを話しました。「介護芸人を名乗ったのは4年前。きっかけになったのは、滝沢さんです。ごみ清掃芸人として活動する滝沢さんを、うらやましいと思い、あこがれがありました。特技がないとテレビに出られない。滝沢さんに相談したら、何のバイトをしているのかと聞かれ、介護だと答えると、活動していることをそのままやればいいと言われました。そうなのか、と思いました。介護とお笑いをかけることが世間的にタブーだという感じがあります。介護はデリケートな世界だから。介護三大イメージは暗い、重い、辛いです。親を介護施設に入れることが悪いことのようなイメージがある。認知症の症状を描いたイラストを見ても、みんな暗い表情をしています。介護をしていると、たいへんそうだね、えらいねと言われると思います。僕はそうかな?と思います。僕は明るいイメージで捉えています。介護初日に『ベルト事件』がありました。おじいさんがパジャマでベルトをしていました。職員が『ベルトいらないですよ』と言ったら、ベルトをゴミ箱に捨てたのですよ。職員は『そこまではしなくていいです』。これは、ショートコントじゃん、と思いました。僕は『明るい認知症』をテーマにしたい。超高齢社会で、介護なしでは社会は成り立たないのです」
この後、事例紹介の漫画を見せました。一つは「幻覚のネコを追い払うミッション」。おばあちゃんがネコがエアコンの隙間にいると言います。認知症による幻覚です。追っ払うミッションを指示された主人公(さかまきさんの分身)はネコを追い払うふりをします。解決かと思ったら、おばあちゃんは「イタチもいるの」。イタチも追い払います。すると、「おいなりさん(キツネ)が来ました」。おいなりさんに丁寧に帰ってもらい、悪乗りした主人公は「馬が来ました」と言うと、おばあちゃんは「あら、ホントだ」。さらに、「象も来ました」と言うと、おばあちゃんは「象はいない」。ユーモラスなやり取りです。さかまきさんは「認知症は面白いという感覚があります。認知症はぼけると表現しますね。お笑いでも、ぼけるという言葉を使います。認知症はお笑いの生みの親かと思ったのです。認知症にはタブーがありますが、志村けんさんが、それをお笑いにしていました。『飯はまだか』『さっき食べたでしょう』というやり取りを永遠にやるというコントです。志村さんはお父さんが認知症だったので、あえて明るいイメージにしたのだと思います」とコメントしました。
もう一つの事例は、認知症で毎食後に「ご飯はまだか」と聞き、「もう食べましたよ」と言うと、「私を飢えさせる気か」と暴れる認知症のおじいさんの話です。職員会議で「めしまだ問題」が討議され、「半量にして、2回出す」という方法が提案されました。実行すると、2回目の後、すぐに「ご飯はまだか」と言われ、失敗。次は、「食器下げない作戦」。食事したことが分かるようにしたのです。おじいさんはすごく葛藤している様子で、言うに言えないようでしたが、1週間後、おじいさんは妙案を思いつきました。食器を「これ私のじゃないですね」と言って、「ご飯はまだか」に戻ったのです。主人公(さかまきさん)は感想文作戦を提案しました。食後に感想を書いてもらいます。さかまきさんは「ご飯を食べたのが一目で分かるので、大成功して、飯まだコールはありません。この作戦を介護学会で発表しませんかと、同僚に言われました。日々解決策を模索しているのが介護施設です。スタッフで問題を共有している間は楽しいですね。自分の親を一人で介護していると難しいかもしれません」と話しました。
ごみ屋敷に住んでいたおじいさんが、何も捨てられないという事例も紹介しました。
さかまきさんは最後に、「いらいらすることはない?と、滝沢さんに聞かれましたが、あります。あるのですけれど、線引きをしていて、認知症から来る言動は怒ってはいけない、人間性から来るものは怒ってもいいと思います。めっちゃむかつく人がいます。こっちは人間だから、そういう言い方はやめてくださいとか、はっきり言います。上から目線、セクハラ、暴力などには、聖者ではないので、怒ってもいいと思います。いらいらしたときには、『だめだこりゃ』と口にするのがいい。全部を無効化する言葉です。だいぶ気持ちが楽になります。介護する側が明るい認知症と思うだけではなく、介護される側も明るい認知症の場合があります。幸子さん(仮名)は僕を夫だと思っている。他のおばあさんのトイレ介助をしていたら、その女はだれ」浮気していると思われたのです。夫が生きていると思っている。これって、幸せではないかと思うのです。『船はまだですか』と言うおじいさんは元船乗りで、現役で働いていると思っている。認知症が幸福感を与えうるのです。イメージを変革すれば、介護の問題が解決に向かうと思います」とまとめました。
 次に、滝沢さんが話しました。超高齢化社会についてのデータを紹介し、「介護職のイメージは重労働です。未経験でも働けるのですが、実は人の命を預かるので高い専門性が必要です。しかし、事業所自体が赤字なので給料が上がらない。景気が下がっていれば、介護職全体の給料を上げなくても希望者は来ます。これまでの介護業界は国の介護報酬に依存してきましたが、日本は社会福祉のための財源は枯渇しています。国に頼っていては崩壊するので、新たな収入源を作ろうという動きがあります」と話しました。
鹿児島県大崎町で、ごみを分別して、浮いたお金を教育費に回すという取り組みをしていることを紹介し、「これを、福祉費にあてることもできると思います。僕は老人ホームでコンポストをすることを提案したい。生ごみを入れると微生物が食べてくれます。できた土は堆肥になります。高齢者介護施設で園芸セラピーをしたらどうかと思います。植物の生長を楽しむことができ、五感が鍛えられます」と話しました。
 ここで、タレント、介護士でデイサービスや訪問介護をする会社に勤める西田美歩さんも登壇しました。
 西田さんは「高齢者を見ていて参考になることは?」という滝沢さんの質問に、「自分が介護されるときは性格が良くなるようにしたい。人の意見を聞かない、がんこなお年寄りもいますが、ありがとうと素直に言える性格になりたいです」と答えました。
 「シニア労働の可能性は」の問いに、さかまきさんは「年を取っても動きたい、働きたいというのはあります。洗濯物をたたむことを頼むと、楽しそうにやってくれます。社会参加できていることがうれしいのだと思います」と語りました。
 「最も言いたいことは」という最後の質問に、さかまきさんは「多くの人は自分が介護施設に入ると思っていない。しかし、入ることを前提にしたほうがよい。何かしらの介護システムは利用する可能性が高い。自分が介護される前提で生きる必要があると思います。終活の一つとして施設を探しておくというのが大事だと思います」と勧め、西田さんは「働いていて、めちゃくちゃ楽しいです。介護施設ですが、運動施設があり、見た目はスポーツジムと同じです。そこで、介護予防体操をしています。介護施設が楽しいところだと知ってほしい」とアピールしました。
 この後、質疑応答がありました。

毎日メディアカフェのセミナー「色彩から学ぶSDGs~パーソナルカラーを知って買い物上手になろう~日本カラリスト協会」が3月7日、毎日ホールで開催されました。 企画したのは日本カラリスト協会。カラリストは、色彩を自在に活用することによって、美...
08/03/2023

毎日メディアカフェのセミナー「色彩から学ぶSDGs~パーソナルカラーを知って買い物上手になろう~日本カラリスト協会」が3月7日、毎日ホールで開催されました。
 企画したのは日本カラリスト協会。カラリストは、色彩を自在に活用することによって、美と印象を演出し、快適な空間を創り、人と人とをつなぐコミュニケーションを促進させる色彩の専門家です。日本カラリスト協会の認定講師である原由貴さんが講師を務めました。
 原さんはSDGs(持続可能な開発目標)の17目標のうち、5・ジェンダー平等を実現しよう、12・つくる責任つかう責任、13・気候変動に具体的な対策を――の3つを取り上げ、色彩とSDGsとの関連を話しました。
はじめに、次のように話しました。「今は、トレンドだけを追いみんなが同じような衣服を身につける時代ではなくなりました。自分の好きな服を好きなように着こなせば良い時代です。男女兼用の洋服も増えています。以前はランドセルに色が男の子は黒、女の子は赤でした。今は数え切れないほどのカラフルなランドセルが店に並んでいます。今年のトレンドカラーはマーガリンイエロー、ピスタチオグリーンです。ブルーもトレンドカラーだと言われています。ファッション界ではジェンダーレスの波が広がっています。ファッションショーで男性モデルがラップスカート(巻きスカート)をはいていることに驚きました。男女兼用の洋服がたくさんあります。ただ、自由度が増したために自分が何を着たら良いのか、自分に何が似合うのかわからず悩む人も多いことでしょう。そこで、パーソナルカラーを知り、今後の洋服や小物選びに活かしてほしいと思います。パーソナルカラーとは何でしょうか。それは、自分の肌・瞳・髪の色等と調和し、自分の魅力を最大限に引き出せる色のことです。一言で言うと、自分に似合う色です。パーソナルカラーを身につけるとこんなに良いことがあります。肌にツヤと透明感がでる、血色の良い健康的な肌色になる、フェイスラインがスッキリして見える、瞳がイキイキとし、髪はつややかに見えるなどです。第1印象がよくなります」
 この後、色の説明をしました。「数え切れないほどの色は無彩色、有彩色に分けられます。無彩色は白、黒、グレーです。有彩色の色の配列方法で、Color Undertone System (CUS)= カラーアンダートーンシステムというものがあります。アンダートーン(色味)にはブルーアンダートーンとイエローアンダートーンがあります。同じ黄でも、レモンのように青みをより多く感じさせる色はブルーアンダートーン、バナナのように黄みをより多く感じさせる色はイエローアンダートーンです。同じアンダートーンの色には統一感があり、配色のバランスが取れます。CUSは同じアンダートーン同士の色は美しく調和するという配色理論です。この理論を人の色に応用したのがパーソナルカラーです。つまり肌・瞳・髪といった個人の基本色と同じアンダートーンの色を組み合わせることで、自分自身の魅力を最大限に引き出すことができるのです。色の3属性は色相、明度、彩度です。色相は赤や青、緑、紫といった色味の種類、明度は色の物、明るさの度合い、彩度は色味の強さや、鮮やかさの度合いです」
続いて、「パーソナルシーズンカラー」について解説しました。ブルーアンダートーンにはソフトで落ち着きのあるパステルサマーと、ハードで華やかなブリリアントウインターがあり、イエローアンダートーンにはソフトで華やかなブライトスプリング、ハードで落ち着きのあるディープオータムがあります。それぞれについて、次のように話しました。
 「パステルサマーに似合うファッションを紹介します。女性はエレガントで上品な印象があるので、優しいパステルカラーが似合います。同系色のグラデーション配色でまとめると洗練された大人の女性のスタイルになります。男性のビジネスシーンではグレーのスーツを基本にコーディネートし、シャツはソフトホワイトやブルー系のものにすると誠実で爽やかな印象になります。ネクタイもシャツと同系色にするとすっきりとまとまります。ブリリアントウインターに似合うファッションですが、女性はモダンでシャープな印象があり、モノトーンに鮮やかな色を合わせたり、無彩色だけでまとめたスタイルもよく似合います。強いコントラストのついたスタイルをセンスよくすっきりと、着こなすことができます。男性はネービーブルー、チャコールグレー、ブラックとスーツの基本の色を個性的に着こなすことができます。アイシーカラーのシャツにレジメンタルや幾何学模様などのはっきりした色柄のネクタイをコーディネートしてコントラストをつけるとよいでしょう。ブライトスプリングに似合うファッションは、女性は朗らかで若々しく、キュートな印象があるので、明るくて澄んだ色が似合います。明るい暖色系の色を基本に多色配色で、可憐なイメージを表現します。どこかに甘さとかわいらしさのあるデザインを選ぶと良いでしょう。男性は軽快さとソフトで明るい雰囲気があります。明るめのブラウン系スーツをおしゃれに着こなすことができます。黄みや緑みを感じさせるブルー系のスーツにイエロー系のネクタイを合わせると快活な印象になります。ディープオータムに似合うファッションは、大人っぽくて知的な雰囲気を持っているので、それを引き立てる深みのある暖かな色が似合います。渋いブラウンや深いグリーンを使ったコーディネートが得意で、自然を感じさせるアースカラーをセンスよく着こなすことができます。ダークなブラウン系やグリーン系、緑みを感じさせるブルー系、グレーは茶色に近いトープグレーなどのスーツでコーディネートし、洗練された大人の雰囲気を作ります。全体を同系色でまとめ、ネクタイの柄などでアクセントをつけます」
 それぞれに似合うメイクやアクセサリーなども紹介しました。
 パーソナルカラー診断は自分ではできず、カラリストに依頼します。パーソナルカラー診断をしている様子がビデオで紹介されました。カラリストが診断を受ける人の胸の部分に、さまざまな色の布を当てて、似合う色を探していきます。
 最後に、原さんは「パーソナルカラーでできるSDGsですが、パーソナルカラーを知ることで、『ステキ!かわいい!』と衝動買いしてしまったけれど似合わなかった…ということも少なくなり、無駄な出費を減らすことができます。本当に必要なものを選ぶことができるようになれば、それを大切に使い続けようという気持ちにもつながります。さらに消費者は人々や地域、社会、地球環境に配慮されて作られた商品を選んで購入する『エシカル消費』を行うことで、自身の消費行動を通して世の中を変えられるので、SDGsとして実践しやすくなります。また、パーソナルカラーを知ることでクローゼットで眠っている洋服を手放すきっかけにもなります。着なくなった洋服は、ごみとして廃棄され、燃やされれば温室効果ガスを排出してしまうので、自治体による回収やお店での無料回収を利用すると良いでしょう。リサイクルショップで買い取ってもらうのもSDGsにつながる行動です。SDGs 達成のために私たちはどうすればよいのでしょうか。大切なのは個人の意識改革、日々の行動の積み重ねです。SDGsは自主的取り組みが基本です。やれる人がやれるところからすぐにでも着手しようというルールです。パーソナルカラーの活用、SDGsへの取り組みを通して
自分に必要なものに囲まれて生活するという満足感・充実感を感じながら、皆さんの日常が快適になっていただければ幸いです」と呼びかけました。

06/03/2023

毎日メディアカフェのオンライン「ブライン碁」サロンが3月6日に開催されました。
 ブライン碁は、碁盤の見えない・見えにくい人も触って碁石の位置を確認できる立体囲碁盤「アイゴツー」を使って楽しむ碁です。ブラインド(目の見えないという意味の英語)と碁を合わせた造語です。ブライン碁の普及に取り組む一般社団法人日本視覚障害者囲碁協会代表理事の柿島光晴アマ4段がブライン碁の楽しさを紹介するのが、このブライン碁サロンです。
昨年2月から始まったブライン碁は当初、9路盤を使っていましたが、昨年10月からは13路盤で実戦をしています。この日はゲスト対局者に、三川草平さんが招かれました。三川さんはネットセキュリティー会社に務める視覚障害者のエンジニアです。棋力は1級の腕前です。柿島さんは「三川さんには、3年前から、一から碁を教えました。詰碁が大好きな人なので、いつも最後まで気を抜かずに打つことを意識しています」と紹介しました。外谷さんは「棋風は地を重視しがちです。そこから脱却しようと、厚みを重視しては失敗しています」と話しました。黒番・三川さんと白番・柿島さんの対局は、上辺の黒の大石を仕留めた白の勝ちになりました。感想戦では、視覚障害者ガイドでアマ7段の菊沢正仁さんが勝負所を解説し、活発な検討をしました。この後、毎日メディアカフェ責任者の斗ヶ沢秀俊と菊沢さんの9路盤対局があり、菊沢さんが押し切りました。
毎日メディアカフェは3月末で終了します。ブライン碁サロンは今回が最終回となりました。視覚障害者の方々が囲碁を楽しめる環境がつくられることを願っています。

毎日メディアカフェの「滝沢ごみクラブ定期イベント・ごみ拾い仙人×ごみ清掃員」が2月20日、毎日ホールで開催されました。 ごみ清掃芸人として知られるマシンガンズ・滝沢秀一さんが創設した「滝沢ごみクラブ」の定期イベントで、今回が第5回。株式会社...
20/02/2023

毎日メディアカフェの「滝沢ごみクラブ定期イベント・ごみ拾い仙人×ごみ清掃員」が2月20日、毎日ホールで開催されました。
 ごみ清掃芸人として知られるマシンガンズ・滝沢秀一さんが創設した「滝沢ごみクラブ」の定期イベントで、今回が第5回。株式会社プリマベーラ(本社・群馬県太田市)代表取締役会長で、「ごみ拾い仙人」として「ゴミ拾いをすると、人生に魔法がかかるかも♪」(あさ出版刊)を昨年末に発刊した吉川充秀さんをゲストに迎えました。
 最初に、滝沢さんが話しました。「ごみ清掃員をしようとは思っていませんでした。生活のために始めました。自分の人生が変わった二つの心がけがあります。ターニングポイントになった一つは、日本一のごみ清掃員になろうと思ったことです。ごみを収集していると、腹が立つことがあります。どうして分別してくれないのかとか、回収したのに、回収されていないという、うそのクレームが来るのかなどです。しかし、日本一のごみ清掃員になろうと思ったら、そこから道が開けました。もう一つは、お金持ちのごみをまねしてみようということです。ハーバード大学の研究で、人生の成功も失敗も本人の心構え次第という結果が出たそうです。出されるごみには人柄が出ます。高級住宅地と一般住宅地を比べると、高級住宅地のほうがごみが少ない。一般住宅地では、100円ショップの商品が多く出されます。高級住宅地の人のほうが自己投資にお金をかけているという印象があります。もちろん、お金を持てば幸せかという問題もあります。僕は幸せとは良好な人間関係ではないかと思います」と、ごみと人生について語りました。
 続いて、吉川さんが話しました。吉川さんは1973年、群馬県生まれ。横浜国立大学経済学部を卒業、地元スーパーに就職した後、太田市に「利根書店」を開業。古書のほか、古着、貴金属、整骨院、経営術や自己啓発のセミナー事業など事業領域を拡大し、プリマベーラを4事業部、17業態、51店舗、従業員数390人を有し、グループ全体で年商47億円の企業に発展させました。
 吉川さんは次のように語りました。
 「群馬の人なら知らない人はいない利根書店をはじめ、さまざまな業態の店を展開しています。13期連続増収増益、年商47億円で経常利益は4億円です。2021年1月から会長職になりました。ひまさえあれば肩からかけたトングでごみを拾っています。今日は毎日新聞社と皇居の周辺をごみ拾いしました。未使用の清涼飲料を見つけました。いま、飲んでいます。2015年から、ごみ拾いにはまりました。ごみ拾い好きが高じて、ごみ拾いの本を出版しました。メディアでも取り上げられるようになりました。ブログで拾ったごみの数を表示しています。今、109万個です。数をカウントしています。22年12月26日、ヤフーニュースのトップニュースに紹介され、メディア取材依頼が増えました」
続いて、「お金持ちになるコツ」を話しました。「滝沢さんに本を送ったら、滝沢さんが自分の著書も送りますと言ってきたので、断わりました。自分で買いますからと言って。著書全部を買いました。Kindleで買うと、著者に支払われる印税は6%。書店で買うと、印税は10%です。書店で買いました。相手が一番喜ぶことをすることが大切です。私はガレージでごみを分別します。滝沢さんの顔写真を印刷して、容器のふたに貼りました。ごみの分別をするたびに、滝沢秀一さんの顔を見て、『大好きな滝沢秀一さんのために、ごみの分別をちょっとだけ頑張るか』と、思い起こす仕組みです。これには、後日談があり、出張に行って帰ると、写真がなくなっていました。妻に聞くと、『ごみだと思って捨てた』と言っていました(笑い)」
 ごみ拾いをすると、何が変わるのでしょうか。吉川さんは「ごみ拾いでかかる魔法を数えてみると、98ありました。滝沢さんの話で、ものの見方、考え方が変わると人生が変わるというのがありました。これをもじって、モノ(物)への見方が変わると人生が変わると言っています。ごみ拾いを続けていると、ごみを増やしたくなくなります。買い物するときに、買った後どうなるかを考えます。最後はごみになると考えると、本当に必要な物以外、買わなくなります。すると、慎重に本当に必要な物を真剣に悩んで買うようになります。ごみ拾いをしていたら、生活を楽しむようになる。『ラブストーリーは突然に』という曲で、『あの日あの時あの場所で君に会えなかったら 僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま』という歌詞があります。ごみになぞらえることができます。拾ったごみは運命の出合いです。拾ったサンダルを愛用していて、それに名前をつけています。ごみすら可愛く思えたら、ものも可愛く思える、すると、人も可愛く思える、自分も可愛く思える。これが自己肯定感です。口癖を「可愛い」にしてみてはどうでしょうか。可愛いという漢字には『愛』が入っています。愛を表現する最も簡単な言葉だと思います。幸せの人生は口癖で決まります。可愛いをいつも使うと、世界が可愛く見える。くだらないを口癖にすると、世界がくだらなく見えます。人生は形容詞と形容動詞で色が決まります。最愛の形容詞は『可愛い』、最高の形容動詞は『素敵』です。ごみ拾い→物を大切にする→ごみが減るということになります。ごみ拾いはごみを減らすためにも最高の習慣です」と締めくくりました。
 この後、二人のトークセッションがありました。この中で、何かを習慣にする方法について、吉川さんは「楽しくないと習慣にならない。滝沢さんの顔写真を貼ったのは、この人のためなら労力を使えるからです。人は自分のためには労力を使えない。好きな人のためなら使えます」と話しました。ごみ拾いを始めたきっかけについては、「経営改善で環境整備、整理整頓を6年間やったとき、20世紀最高の教育学者と言われた森信三さんの本を読み、『足元の紙くず一つ拾えない人間に何ができよう』という一節がありました。紙くず一つ拾っていない自分を振り返り、社長としてしなければならないと思い、ごみ拾いを始めました。最初はきれいにすることが目的でしたが、究極は自分の心をきれいにするためです」と話しました。
この後、参加者の質問に答えました。「ごみ拾いを習慣にするのに大切なことは」の問いに、吉川さんは「自分が不機嫌になるようなものを拾わない、ごみを全部拾わなければと思わないことです。そうすると、不機嫌になってしまう。私は他人が拾わないでいてくれたから、自分が拾えたと思うようにしています。ごみ拾いをぜひ一度、体験してみてください」と勧めました。

毎日メディアカフェのイベント「色彩から学ぶSDGs~カラリストと一緒にコラージュを作りましょう~」が2月15日、毎日ホールで開催されました。企画したのは一般社団法人日本カラリスト協会で、同協会理事の髙田智子さんが講師を務めました。 髙田さん...
16/02/2023

毎日メディアカフェのイベント「色彩から学ぶSDGs~カラリストと一緒にコラージュを作りましょう~」が2月15日、毎日ホールで開催されました。
企画したのは一般社団法人日本カラリスト協会で、同協会理事の髙田智子さんが講師を務めました。
 髙田さんは同協会について、次のように紹介しました。
「日本カラリスト協会は、色に特に関心の深い業界である美容業界、ファッション業界、ブライダル業界、またジュエリー、眼鏡、インテリア、フラワーなどの各業界に加え、あらゆる販売やサービス、販売促進に携わる業界団体の後援を受けて設立されました。 2005年に第1回パーソナルカラリスト検定を実施して以来、CUSⓇ(Color Undertone System、カラーアンダートーンシステム)を用いた配色理論を活用できる人材として、5万人を超えるカラリストを輩出し、色を武器に常に産業界の第一線で活躍できる人材を育成しています。2020年、日本資格大賞の『みんなが選ぶ持っててよかった資格』で、パーソナルカラリスト検定1 級が大賞を受賞しました。私たちカラリストは色を自在に活用することによって、美と印象を演出し、快適な空間を創り、人と人とをつなぐコミュニケーションを促進させる色彩の専門家です。色彩の調和を考えることは、私たちの生活を支える多くの産業につながっています。色彩を理論的に理解し、配色調和が実践できるカラリストの活躍の舞台は、大きく広がり続けています。具体的には、インテリア、建築、美容、ブライダル、フラワーから、福祉、商品企画などこのように多岐にわたっています。日本カラリスト協会は2021年、『色彩SDGs』宣言をしました。色彩の力を活用して人々の幸福に貢献するカラリストを育成し、社会に寄与することを理念にしており、全国の各支部・各委員会・広報企画・会員相互で社会のサステナビリティ(持続可能性)の実現を目指します。また、セミナーやイベント活動などを通して、色彩教育並びに色彩文化を進めています」
 続いて、色彩とSDGsについて語りました。「本日はSDGs17の目標のうち、3.すべての人に健康と福祉を、4.質の高い教育をみんなに、8.働きがいも経済成長も、の3つの目標について話します。最初に3.すべての人に健康と福祉を、です。子どもから大人までみんなが身体だけでなく心も元気に安心して暮らせるということを目標にしていますが、心の病気や差別で苦しんでいる人たちがいます。色彩には心理効果がありますから、これを上手に取り入れることで、メンタルに良い影響を及ぼしていくことができます。色の役割を説明します。赤は誘目性が強い色なので、消火器や広告、看板などに用いられています。心理的な効果としては自律神経の中でも交感神経に働くので、活力を高めたり、決断を促す効果が強い。橙は食料品売り場のパッケージや調味料のキャップでも多く使われていて、食欲の色といわれています。橙のペットボトルキャップは見ただけでそれが温かい飲み物であることが分かりますね。暖色である橙はカイロや温湿布などのパッケージに多く使われています。食欲を喚起して胃腸の消化吸収を促進し、心身を活性化させる働きがあります。黄と黒の組み合わせは視認性が高く記憶に残りやすいため、注意を促す道路標識や危険を知らせる警戒標識、広告などに使われています。自然界に目を向けると、猛毒をもつ危険な生物の多くは注意や危険を知らせる標識同様に黄と黒の色をしていますね。黄の心理効果としては、脳を刺激して消極的な気分を一掃し、前向きな気持ちを引き出してくれます。食卓に黄の花を飾るのも良いでしょう。緑は新しい芽吹きと同様に、生命に対する平和と安全を意味することから、安心、安全を意味する非常口や救急箱、安全第一の看板の配色などに使われています。心理効果としては、脳下錐体にある松果体を刺激し、情緒を安定させるので、心が落ち着きます。リラクゼーション効果のある店舗や商品の配色などに適しています。青は誠実さや確実性、忠誠心や信頼性を表し地位の安定、品格を表します。また、青の蛇口は水、赤の蛇口はお湯という認識は世界共通です。水のペットボトルには青のキャップが多く見られます。寒色である青は氷や湿布のパッケージなどに多く使われています。心理効果としては自律神経のなかでも副交感神経に働き、脈拍や呼吸を落ち着かせ、血圧や気分を安定させます。紫については、青紫は高貴、神秘性をイメージし、赤紫は華やかさを象徴します。また、精神に深い影響をもたらし、右脳と関連して直感力をかきたてる色です。色にはメッセージがあり、私たちの気分を変えたり、健康面に影響を及ぼす場合もあるのです」
「次は4.質の高い教育をみんなに、です。現在、小学校教材カタログには日本カラリスト協会の『色彩配色テキストⅠとⅡ』が配色の基礎と色彩心理が学べる教材として採用されています。色彩のイメージをとらえやすい、豊富な写真が特徴のテキストです。配色検定は年齢制限がありませんので、良かったら皆さんもぜひチャレンジしてみてください。配色理論を少しだけ紹介します。CUSⓇは配色調和を効率よく実務的に行うために考案された色の表示システムで、同系、類系、反対という配色調和の考え方とアンダートーン配色の考え方を同時に取り入れて配色できる色の表示システムです。CUSⓇでは色を色相と色調というとらえ方で表しています。心理的な見え方による分類で、色を、青みをより多く感じさせる色『ブルーアンダートーン(Bu)』、黄みをより多く感じさせる色『イエローアンダートーン(Yu)』の2つに分類する方法をアンダートーン分類といいます。このアンダートーンを重視した配色調和の考え方をアンダートーン配色と呼び、CUSⓇではアンダートーン配色ができるように、純色を基本に24色相をBuとYuに分類しています。日本カラリスト協会ではパーソナルカラリスト検定を実施しています。アンダートーン配色の代表的なものが、全ての人が自分らしさを最大限に発揮することのできるパーソナルカラーです。人はそれぞれ肌の色、目の色、髪の色が違います。その微妙な色の違いによって、似合う色も違ってきます。パーソナルカラーは診断を通じて自分自身にもっとも似合う色を探ります」
 「続いて、8.働きがいも経済成長も、です。CUSⓇ調和理論を習得することで、それぞれの場に必要な色彩を提案することができます。このスキルが働きがいにも経済成長にも繋がります。好みの色や素材を使った住空間は、毎日をより快適にすることができます。インテリア計画では、床、壁、天井やソファ、カーテン、クッションなどにCUSⓇを取り入れることで、オリジナルの空間を効率的に提案することができます。また、インテリアだけではなく、外観を含めた色の調和は欠かせません。街並の美しさにも色は不可欠な要素です。商品企画では、商品カラーバリエーションやパッケージの色彩計画が売り上げを左右します。用途によって色を変える、パッケージで商品の中身をイメージさせることも含め、色の知識なくして商品企画はできません。商品の良さを売り場で伝えることが、売り上げのカギを握ります。CUSⓇ配色調和を理解していれば、適切な売り場構成をすることができます。情報通信の世界でも、画面の見やすさ、操作性に色は不可欠です。美しく使いやすいデザインは、色で決まります。SNSへの投稿も、色の知識があれば、映える画面が可能です。高齢者施設などの福祉施設でも、色を意識的に使うことで、居心地の良い居住空間と効果的なサイン計画をすることができます。また、色でコミュニケーションを促し、脳の活性化も期待できます。教育の現場では、CUSⓇ表色系を使って教育プログラムを組み立てることが可能です。図工や美術という枠組みにとらわれず、配色を学ぶことで色彩感覚を育てることができます。ファッションは、トータルコーディネートの時代です。メガネやジュエリーなどのアクセサリーも単独のアイテムとして存在するのではなく、その人のイメージに合わせたコーディネートが必要です。日本の色彩文化ともいえる着物は、色彩と素材の組み合わせがすべてです。美容業界でのヘアカラーは、今や幅広い世代に浸透しています。男女問わず、若い人から年配の方まで、髪を美しく見せることは重要です。カットの仕上がりに加え、ヘアカラーの満足度はサロンへの信頼につながっています。メイクでは、肌の色を美しくみせるファンデーションから始まり、アイカラー、リップカラーなど、色の組み合わせは無限です。ネイルも同じように、たくさんの色の中からパーソナルカラーを取り入れて、その人に似合う色を選び、作り込んでいくことで手元を美しく見せ個性を引き出すことができます。ブライダル業界の内容は多岐にわたっています。ブライダルには、パーソナルカラーを取り入れた演出が効果的です。花嫁・花婿の衣装(ドレス・きもの)やメイク、ネイル、ブーケ、式場全体のコーディネートにいたるまで、最適なプロデュースが提案できます。色彩を介したSDGsの取り組みについて、話をしてきました。この機会に色彩の持つ力に興味を持っていただくことができたら嬉しく思います」
この後、色彩コラージュ体験に移りました。色彩コラージュは、カラーカードや雑誌等をハサミや手で切り取って作品を作りながら、色を通して自己表現をします。参加者はカードや雑誌を選んで切り取り、髙田さんのアドバイスを受けながら、作品を作りました。

「神田紫のビジネス力アップ講談教室」が2月7日、東京都港区新橋の毎日メディアカフェ・サテライト会場(イーソリューション会議室)で開催されました。 女流講談師の神田紫さんは講談歴43年、日本講談協会会長を務めたこともある講談界の重鎮です。毎月...
08/02/2023

「神田紫のビジネス力アップ講談教室」が2月7日、東京都港区新橋の毎日メディアカフェ・サテライト会場(イーソリューション会議室)で開催されました。
 女流講談師の神田紫さんは講談歴43年、日本講談協会会長を務めたこともある講談界の重鎮です。毎月1回開かれている講談教室では、神田さんが講談の歴史や特徴を語った後、参加者が神田さんに習って講談特有のアクセントや強弱をつけ、講談本を語ります。神田さんは「講談は普通の話し方よりも、オーバーに語ります。口を大きく開いて講談を語ることにより話す力や表現力が身につき、ビジネス力アップ、日常の会話力向上にもつながります」と話します。
 この日のテキストは講談「真田幸村」です。名将真田幸村(真田信繁)は関ヶ原の合戦で敗れた後、九度山にいました。豊臣家の要請を受け、家来を引き連れ、大阪城に向かいます。それを描いた講談です。参加者は拍子木の代わりに手で机を叩きながら、講談語りをしました。
次は講談「徂徠豆腐」です。江戸時代の学者、荻生徂徠が若いころ、豆腐屋さんに豆腐を求めます。「お金がなくて豆腐しか食えんのだ」という徂徠の言葉に同情した豆腐屋さんは、味をつけたおからを徂徠に届けます。しばらくして、徂徠はいなくなりました。あるとき、豆腐屋さんは火事で焼け出されます。そのときに立派な学者となっていた徂徠が現れ、「あのときのお礼に」と店を与えました。この店の豆腐は「出世豆腐」と呼ばれ、飛ぶような売れ行きでした。「情けは人の為ならず」という物語です。
 さらに、「葛の葉物語」。阿倍保名という若者が、石川悪右衛門という大男にケガをさせられた狐を逃がしたところ、悪右衛門に袋だたきにされ、気を失います。ふと気づくと、美しい女性が看病していました。保名は葛の葉というその女性と結ばれ、男の子が誕生しました。5年後、童子丸と名付けられたその子どもから「お母さん」と声をかけられた途端、狐の正体を現してしまいました。葛の葉は障子に走り書きをして姿を消します。保名が童子丸と信太の森に行くと、大楠木があり、根元に狐が出入りする洞穴がありました。障子にしたためた歌は「恋しくば 尋ねきてみよ和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」。童子丸は後に天才陰陽師、安倍清明へと成長します。参加者は順番に講談語りに挑戦しました。
 2014年から続いてきた「神田紫のビジネス力アップ講談教室」は今年度いっぱいで終了します。最終回は3月14日(火)午後6時30分から、毎日メディアカフェ・サテライト会場(東京都港区新橋2-5-6、大村ビル8階、イーソリューション会議室)。参加無料。初めての方も歓迎します。

住所

Chiyoda-ku, Tokyo

ウェブサイト

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