10/06/2026
こんにちは。関西事務長の穐澤です。
月に1回、理事長、そしてマネージャー達とのミーティングを実施するために、関西から新幹線と特急を乗り継いでお伺いしている医院様があります。
その理事長は、分院展開もされていて、日々信じられないほど過密なスケジュールをこなす超人のような御方です。
そんな回ですので、私は毎回「お忙しい先生の大切な1時間。あぁ、今日もちゃんと満足していただける時間を届けられるかなぁ」と、実は毎回ドキドキしながら臨んでいます。
今月のミーティングテーマは、どんな組織でも必ず議題にあがる「人のマネジメント」に関わること。
人に関わる話というのは、きれいごとだけで済まされるものではなく、この日も決して明るいだけの話ではなく、神経をつかうエネルギーの要る重い内容でした。
それなのに、1時間のミーティングが終わり、部屋を出られる間際、理事長がぽろっとこうおっしゃったのです。
「あぁ、今日も楽しかった!」
重いテーマだったはずなのに、なぜ先生は最後に笑顔で「楽しかった」と言ってくださったのか。
その理由を、自分なりに紐解いてみたいと思います。
なぜ、重いテーマなのに「楽しかった」のか?
先生がこの1時間を「楽しい」と感じてくださった背景には、こんな理由があるのかな、と思っています。
◎「翻訳」がいらない空気感
院内での会話は、使う言葉の種類や普段の思考癖の違いから、「1から10まで丁寧に説明しないと伝わらない……」という見えないストレスが起こりがちです。
でも、このミーティングに集まるメンバーは、日頃からマネジメントに携わり、社会人としての高い共通言語や論理的思考力を持ち合わせています。
1を言えば「あぁ、あの話ですね!」とピンとくる。
この「思考が同期するスピード感」というのは、脳を疲れさせず、むしろ知的な心地よさを生む時間なのではないでしょうか。
◎「孤独」を感じない空気感
経営者というのは孤独を感じやすいお立場だと思います。
その理由の1つとして、誰にも話せない話がたくさん集まってくるというのがあると思います。
守秘義務として話せないものもありますし、こんなことを言ったら人としてどう思われるのかというご不安もあると思います。
きっと「解としては明らかに間違っているけど、ふっと漏らしたいこと」などということもあるのではないかと。
そんなそれぞれのジレンマも吐き出せる場、共有できる場として、この場をファシリテイトしておりますので、同志であることを実感できる場になっているのではないでしょうか。
◎前向きな未来を語る歓び
日々のトラブル処理(下流)に追われる経営者にとって、組織のあり方や未来(上流)を同じ目線で語り合える時間は、最も渇望されている時間ではないでしょうか。
人の問題は、感情論で考えると暗い迷宮に入りこんでいきますが、起きている問題を整理し構造化することで、建設的に解決方法を考えていくこともできます。
感情に振り回されず、深刻に捉えすぎず、参加者の対話を重ねることで、解決の糸口を見つけ未来へ繋げていく。
どんなにテーマが重くても、これは最高にクリエイティブで楽しい時間なのではないでしょうか。
と、自分なりに科学してみましたが、、、私自身がこの場を、正論だけで片付けるのではなく、本音で答えを模索できる場所としてドキドキしながらも楽しんでいます。
先生も同じように感じてくださっていたらうれしいなあと思う次第です。
最後に、私たちの仕事では「答え」を求められることが多くあります。
ただ、私は「最適解」をお渡しすることが自分の役割だとは思っていません。
なぜならば、どんなに立派な正論であっても、実際に現場にのせてみないと、それが本当にその医院にとっての正解かどうかは分からないからです。
重要なのは、「答えを渡すこと」以上に「それを一緒に実行するのかどうか」ではないでしょうか。
正論や綺麗事の「提案」だけでは現場は動けません。
特に人の問題や組織のひずみは、院長先生や関わるすべての人の感情、現場の空気感が複雑に絡み合っています。
だからこそ、私は同じ熱量で同じフィールドに立ち、一緒に悩み、一緒に泥をかぶる覚悟で実行にまでコミットしたいと思うのです。
私のスタイルは「綺麗な正論の提案」ではありません。
でも、だからこそ、現場の皆さんと一緒に悩み考え、戦います。
皆さんの抱える重い荷物をフワッと半分背負って「なんとかしましょう」と微笑む。
そんなしなやかな強さを持ちながら、今日もまたどこかの医院さまと一緒に歩んでまいります。
事務長 穐澤 静香