18/08/2020
2020年8月14日
KH Newsletter – COM Culture #1
TIME21の会員の皆様、
突然で恐縮ですが、KH Newsletter – Communication (COM) Cultureと銘打って、これから数回にわたって、投稿をさせて頂こうと考えています。
「Discourse Overview」(添付)として、昨年10月に皆様にお知らせしました講演内容を、ニューズレターという形式でお伝えできればと思った次第です。
底流にあるテーマはコミュニケーション文化 (COM Culture)です。地球上のいろいろな国々にそれぞれの文化があるように、その文化的、民族的、社会的背景を理由に、それぞれの文化圏にそれぞれの独特のCOM Cultureが存在するわけです。
日本文化を形成している一つの大きな要因はその集団主義と相互依存主義と言えます。日本人、日本人社会のコミュニケーションのやり方、そこで求められる要件などもその「相互依存」「集団社会」文化に深く根ざしています。それゆえに、欧米諸国のそれとは明らかに一線を画す独特のCOM Cultureが形成されていて、その特異性を認識することは、日本人が国際舞台で有効なコミュニケーションを実現する上で、大切なことだと私は感じています。
日本のCOM CultureがGlobal Standardに適合していないという事実にしっかり向き合うことの必要性とその意義が、私がこのテーマに取り組む動機となっています。そして、それは私が英語を学び続ける原動力にもなっています。
日本人のコミュニケーション特性は、ある意味、ガラパゴス化していると感じています。それは、国際社会に取り残される可能性という点で、弱点です。しかし、国際社会に希薄になっている価値観を体現しているという点で強みとなると言えると思っています。
アメリカ社会で長く暮らしてみて、また、現代アメリカが露呈する「個人主義」の行き詰まりを目の当たりにするにつけ、日本社会がその長い歴史を通して積み上げてきた「集団主義」「相互依存主義」という価値観とその証明された効果には世界を救う力があるかもしれない、と考えたりします。
私はアメリカ在住の折、従業員500人くらいの自動車部品生産工場の経営に携わった経験があります。その会社は、ある事情から、倒産寸前の状態に陥り、その渦中で、私は会社立て直し(Turnaround)に奔走しました。日本人と米人従業員の効果的な協働をどう企画し、成果をあげるかという課題に取り組みました。日米間のコミュニケーション特性の違いを、嫌という程、身を以て体験しました。真に成果の上がる異文化間コミュニケーションの要件についても考え、試行錯誤する日々を過ごしました。
この経験がありましたので、コミュニケーショインに対する興味が一層深まり、定年退職後、インディアナ州立大学Purdue Universityの大学院でStrategic Communicationを専攻し、学位を取得する道を選ぶこととなりました。
会員の皆様の見識の広さ、英語愛の甚大さ、英語表現の造詣の深さに、日頃から感服しております。我が住処を得た気がしています。私たちは英語という外国語を学び続けるということで繋がっています。言語能力はコミュニケーションの成果を支える一つの重大な力です。コミュニケーションの意味するところ、日本語と英語によるコミュニケーションの相違点について、皆さんとご一緒に考察する時間を持つことができれば、有難いと思っています。
来週金曜日には、(1) Three Discussion Themes, (2) Definition of COM, (3) ガラパゴス化する日本式COM, (4) Ryobi Die Casting (USA), Inc. の紹介、そして、(5) 危機へのプロローグ、をお届けする予定です。
これから、何回の連載になるか定かではありませんが、少しずつこのKH Newsletterをお楽しみ頂けましたら、それに勝る幸せはありません。
Kaz Hidaka