20/07/2026
ドルはもう終わり」「アメリカは近いうちに崩壊する」。こんな見出しをSNSで見かけるたび、「結局、何を信じればいいんですか?」という相談をいただきます。
お気持ち、とてもよくわかります。資産運用はお金の話である前に、不安との付き合い方ですから。
私も毎日たくさんの情報に触れる仕事をしていますが、実はSNSの金融情報はほとんど見ません。参考にするのは出版社から出ている本や有料セミナーなど、根拠が確認できる情報です。間違いがゼロとは言えませんが、少なくとも「誰が、どんな責任で語っているのか」が見えます。
一方でSNSは注目を集めるほど広がる世界です。「ドル離れ」「世界が激変」「アメリカ崩壊」といった刺激的な言葉ほど拡散されやすくなります。しかし資産運用は見出しではなく、客観的な数字で判断したいものです。
たとえば世界の外貨準備では、ドルは現在も約57%を占めています。決済通貨としての利用も依然として高い水準で、為替市場でもドルが中心である状況は変わっていません。もちろん永遠に続くとは言いません。しかし、「近いうちに一気に終わる」という姿も、今の数字からは見えてこないのです。
歴史を振り返っても、基軸通貨は一夜で交代していません。ポンドからドルへ主役が移るまでにも、長い年月をかけて少しずつ流れが変わっていきました。世界のお金は、ドラマの最終回のように突然場面転換するのではなく、大型客船が進路を変えるように、ゆっくりと向きを変えていきます。
だから私は、噂よりも数字、感情よりも歴史を大切にしています。
資産運用で本当に怖いのは、相場が動くことではありません。不安をあおる言葉に振り回され、自分の判断まで揺れてしまうことです。
情報があふれる時代だからこそ、最後に頼れるのは、派手な声ではなく積み重ねられた事実です。未来は誰にもわかりません。でも、信頼できる情報を選ぶ力があれば、不安に振り回される時間は確実に減っていきます。
和の心を愛する人生100年時代のお金の専門家・退職金の守護神、能登清文でした。