24/12/2025
麻布十番 一織
赤坂の名店で修行した若き店主の名前からインスピレーションを受けてデザイン構築した和食店です。「一織」は店主の名前の一文字を引用したものではありますが、「素材を織りなす」「食を織りなす」「人を織りなす」の意味を持ちます。表現方法として「一(いち)」を意味する「単一素材(ワンマテリアル)」「単色表現(ローコントラスト)」を。「織る」を意味する「織物を使って表現」「手仕事を使って表現」を意識しました。左官の手仕事は京都の数寄屋建築専門の技術者の元で修行を重ねた千壱屋さんに委ね、陶器のお皿の様な表情を作ってもらいました。また、カウンターや建具には、日本各地の樹木や倒木、間伐材、端材などを繊維に紡ぎ、生地として再生させて木で紡いでいる「縁樹の糸」を使用。カウンターに貼り込んでウレタンコーティングしたり、間接照明を裏に仕込んだりと唯一無二のテクスチャーで製作を試みました。天井高さの制約のある中、配管のためにR形状にした客席壁面には器を大切に扱う「金継ぎ」の模様で表現。これは店主が生まれ育った江戸川の線を形どり、会話の種を忍ばせてみました。左官で表現した入口のサインの丸は陶器のお皿のイメージで、また個室の壁面の丸は、店主が蕎麦打ちをした時の「打ち粉」の写真にインスピレーションをいただいてデザインしたものです。
Interior designer /direction:MIKI orihara
Interior designer : KAZUTAKA matsuyama
Lighting designer : Y2 Lighting design YUKO yamash*ta
Construction : ART CREATIVE STUDIO
Photographer : © Nacása & Partners Inc. FUTA Moriishi