30/04/2025
マッキンゼーのレポートが深く心に染みましたので、要約しました。
https://www.mckinsey.com/jp/~/media/mckinsey/locations/asia/japan/our%20insights/why%20is%20japan%20sales%20productivity%20so%20low%20japanese.pdf
「日本の営業生産性が低い理由と改善の方向性」
【背景】
日本の労働生産性はG7諸国中で長年最下位であり、営業活動も例外ではない。特に法人営業においては、営業ROI(粗利÷営業コスト)の指標がグローバル平均に比べて著しく低い。
【主要課題:7つの根本要因】
①責任分担の不明瞭さ
チーム主義・調和重視の文化が、役割の曖昧さや重複業務を生み、非効率に。
②「お客様第一主義」による業務過多
受注後の対応や煩雑な要求への対応に時間を取られ、本来の営業活動に集中できない。
③非収益顧客との関係維持
長年の取引や人間関係重視で、利益の出ない顧客と取引を継続しがち。新規成長分野へのリソース配分が進まない。
④営業以外の業務負担
会議・資料作成・社内調整などの社内業務に多くの時間を費やし、営業生産性が著しく低下。
⑤レガシーITシステムとデジタル活用の遅れ
業務フローにシステムを合わせてしまい、過剰なカスタマイズで維持費が膨らむ一方、CRMなど新ツールの活用も進まず二重業務が発生。
⑥相対評価による経費削減の逆インセンティブ
各部門に横並びの削減目標を課すことで、「頑張った部門が損をする」構造が形成され、改革のモチベーションが損なわれる。
⑦子会社・海外拠点のガバナンス不足
経費管理や業務標準化が及ばず、グループ全体での効率性改善が進みにくい。
【解決アプローチ:4つの柱】
①営業プロセスの可視化と再設計
業務時間分析を通じて、ムダや重複業務を特定。プロセスを標準化し、ITやCRMに組み込んで運用。
②営業サポート体制の強化と専門職化
提案書作成や業界調査などを専門チームが担当し、営業を本来業務に専念させる。
③知識・ナレッジの資産化
属人的な営業ノウハウを標準化・共有化し、組織全体の学習効果と育成力を高める。
④戦略的ポートフォリオ再編
非収益顧客から撤退し、成長分野に営業リソースを再配分。顧客選定の明確な基準づくりが鍵。
【要点まとめ】
●「量ではなく質」を重視した営業改革が不可欠。
●非効率の温床は、文化的背景・構造的課題に根差している。
●改革には、経営陣の覚悟と現場との対話が不可欠。
●成功の鍵は「プロセス・人材・IT」の三位一体の改革。