19/09/2017
【自賠責保険はお得だよ、という話】
自賠責保険は、任意保険の支払い基準や一般的な損害賠償と比べて、いくつか被害者に対する救済措置が取られています。
よく知られている「重過失減額」の制度もそうですが、似たような制度で「因果関係不明の減額」というものもあります。
この「因果関係不明の減額」とは、「事故後の後遺障害や死亡に対して、少しでも事故と因果関係があれば素因減額しませんよ。どうしても因果関係を立証できない場合でも、50%だけ減額しますよ」という制度です。
素因減額とは、元から病気を患っていた人が事故に遭って、事故後に後遺障害が残ったり死亡したりした場合、その後遺障害や死亡の原因の何パーセントかは元の病気(既往症)が原因なのだから、損害額からその分差し引きますよ、というものです。
ところが自賠責保険は被害者救済を目的としておりますので、素因減額はしないことになっています。
「死亡、あるいは後遺障害の原因の何パーセントかは既往症が原因だと思うけど、全額支払いますよ」ということです。
ただ事故後の後遺障害や死亡が、事故が原因なのか元々の病気が原因なのか分からない、というように、事故との因果関係が立証できない場合、下手をすると裁判や示談交渉では「因果関係不明のため支払額ゼロ」などとなりかねません。
ですがそのように事故との因果関係が立証できずに不明な場合でも、50%だけ減額してあとは支払います、というのが「因果関係不明の減額」という制度です。
交通事故に限らず、通常の損害賠償では損害は立証しなければならないのですが、それを立証しきれなくても自賠責保険に関しては救済措置がある、ということです。
ですから、例えば医師などに「事故との因果関係は分からない」などと言われても、すぐにあきらめる必要はありません。
もしかしたら因果関係不明でも自賠責からは半分受け取れる可能性もありますし、やり方によっては因果関係が立証できるかもしれませんので、希望を持ちましょう。
http://www016.upp.so-net.ne.jp/solicitor-toshi/jiko-2-1jibaisekishikumi.htm