29/11/2022
【SIerをめぐる作品18 ぱいどん】
■漫画「ぱいどん」 「TEZUKA2020」プロジェクト作
いつもはロボットや自動化技術をテーマにした作品を取り上げていますが、今回は自動化技術が作り上げた作品を紹介します。
「TEZUKA2020」プロジェクトは、漫画家の手塚治虫の没後30年を記念して手塚プロダクションと半導体メーカーのキオクシアがスタートさせた取り組みです。先端の人工知能(AI)に手塚治虫の作品を学習させ、手塚治虫の「新作」漫画の制作に挑みました。
とはいえ、漫画制作のすべての部分をAIが担うのはまだ荷が重すぎます。そこで、ストーリー、キャラクター、コマ割りといった漫画のさまざまな要素のうち、ストーリーとキャラクターの原案づくりをAIが担当。残りの部分を人間の手で仕上げていくという手法をとりました。
ストーリーづくりでは、手塚作品の世界観や時代背景、登場人物などを人間が分析しデータ化してAIに学習させ、世界観、登場人物像、あらすじなどの要素からなるプロットをAIに生成させたそうです。AIが作り出したのはキーワードを羅列したような紙1枚のプロット。これを人間が読み込んで肉付けし、129種類のストーリーが作られた中から一つの作品が編み出しました。
一方、キャラクターづくりではスキャンした手塚作品のデータから登場人物の顔を抽出し、AIが「手塚らしさ」を学習。新しい顔のキャラクターをAIが生み出し、人間が服装などを補ったとのことです。最近ではいろんなキーワードから勝手に絵画を創造するAIが話題になっていますから、その先駆けともいえるでしょう。
こうして生まれた作品「ぱいどん」は、2030年の東京を舞台に、哲学者「ぱいどん」が小鳥ロボット「アポロ」と共にある事件を解決するという物語です。作品はキオクシアのサイトで無料公開されていますので、関心のある方は閲覧してみてください。
https://brand.kioxia.com/ja-jp/articles/article18.html
舞台は、2030年の東京。最新テクノロジーで人々を徹底的に管理するこの未来社会に背を向けて生きる一人の男。その名は、ぱいどん。この記憶を無くしたホームレスは、小鳥ロボットのアポロとともに不可解な事件の解決.....