31/07/2023
【Pick Up “事業デザイン”】
~「社内起業の99%は同じ失敗」30年で50案件に参画“新規事業のプロ”が断じる原因とは~
「わが国の新規事業をみると、うまくいくとその事業の責任者になってしまい、片や、2回くらい失敗すると二度とアサインされなくなる。だからわが国の新規事業はすべからく初めての人間、素人がやっていて、同じ間違いが繰り返されている。こんな非効率ではダメだ。」かくして私は、ミスミ創業者・田口さんのもとで膨大な失敗を重ねながらも、新規事業の成功の再現性を獲得するために、新規事業だけに邁進することになったのである。
最初に事業プランを100件立てても、最終的に勝ち筋に至るのはわずかに1つか2つしかない。世の中には「千三(せんみ)つ」という言葉もあるくらいだから、もっと確率が低くてもおかしくないのかもしれない。つまり新規事業は失敗が当たり前で、1つの事業を生み出すためには数を試すのが重要だという点で、フルタイムで働く優秀な人材がいて、数十年にわたり商いをしてきた信用とネットワークがあって、本業からキャッシュフローが生まれているのだから、企業はゼロからすべてを始める独立起業に比べて、新規事業を生み出せる確率が高い。
しかし企業は、この有利な条件をもってしても、なかなか新規事業を生み出すことができない。理由は2つある。ひとつは、いま確実に利益を稼いでいる自社の本業が最優先される、いわば「本業の汚染」があるからだ。本業の汚染というのは、本業の常識や都合によって新規事業を生み出すのを妨げるものであり、それが社内起業の失敗の99%を占めているといっても過言ではない。
そして、企業が新規事業を生めないもうひとつの理由としては、ゼロからイチを生み出す「基本の型」が身についていないことである。私はミスミの創業者・田口弘さんのもとで20年にわたり新規事業だけをやり続けてきたが、勝ち筋に至らず失敗した事業の数々を分析してみると、そこには必ずいくつかの共通要素があり、その要素を回避して失敗を防ぐことで、成功確率は上がるのだ。
「なぜわが社の新規事業は失敗するのか」。そもそも、新規事業は失敗が当たり前なのです。とはいえ、あきらめてはいけません。イノベーションの芽を育てるには秘訣がありました。印刷ECサイトの創業メンバーで新規事....