11/02/2024
【100円から返せる悪魔の金融】
「LINEポケットマネー」という融資商品を
ご存じの方はおられるでしょうか?
今日、偶然にこの広告が目に入ったが
「100円から返せる」というキャッチコピーは
何とも悪魔的な表現で、
金融や心理学の知識がない人なら騙される恐ろしい仕組みです。
もちろん、LINEが運営している
財務局許可を得ている貸金業者なので闇金ではないが、
金利に関する法律などを巧みに利用しすぎていて
虫唾が走るような恐ろしさを感じました。
LINEポケットマネーは
本来飲食店のような現金商売を対象とする
「日掛け屋」の仕組みが係わっています。
詳細をお伝えすると数日間の研修にも匹敵するため
まずは金融や金利に関する法律から大雑把に列挙すると
民法、貸金業規制法、利息制限法、出資法などがあります。
一般的に個人間の貸し借りは民法が適用され、
上限の年利は3%となります。
しかし、貸金業の許可を受けると、
民法ではなく貸金業規制法が適用されるため、
3%を超える金利での融資が可能となります。
そして、消費者相手の金融などにも適用される法律が
「利息制限法」であり
個人事業主や法人に対する融資に適用される法律が
「出資法」となります。
(大雑把すぎますが…)
そのうち、日賦金融と呼ばれる事業者向け融資方法の仕組みを
消費者金融に適用していかにも気軽に返済できるかのように
見せかけているのが「LINEポケットマネー」なのです。
(詳細は割愛しますが、日賦金融そのものは違法ではない。)
なお、利息制限法に基づいた対消費者での融資の約定金利では
上限年利を18%~20%に設定することが出来ます。
さて、ここからが恐怖の本質です。
仮に年利20%で10万円を日掛けでお金を借りたとします。
この場合、金利は借入金額の10万円に対してかかるため、
100,000×0.2÷365=5.47円/日
(端数切捨て、詳細割愛、以下同じ)が
1日当たりの返済利息額となります。
1日100円から返せるということは、
最初の返済日は94.53円の元金を返済する計算になりますが、
30日経過後の元金返済高が
94.53×30=2,835円となるため、
30日を経過した時点においても
100,000-2,835=97,165円が元金として残ります。
(30日後の元金残高が単純計算の97,000円ではない。)
返済元金に利息が含まれるため、
利息は97,165×0.2÷365=53.2円/日となり
1日当たりの返済利息額は…って、
”利息だけを返し続けていても元金はほとんど返せてないだろ!”
という話になるわけです。
(1日単位で見れば実質年利は約109%となる。)
おまけに支払い期限は毎日となるため、
1日でも返済が遅れると「遅延損害金」が利息と別で掛かります。
そう、「遅延損害金」は利息ではないため、
遅延が発生している限り永遠に続きます。
仮に利息制限法いっぱいの年利20%で30日後に延滞した場合
(約定金利込み29.2%)に基づく返済利息は
97,165×0.292÷365=77.7円/日となります。
そうすると、1日返済額に対する元金は
100-77.7=22.3円/日となるため
滞納すると「返済利息>元金」という状態が続き
返済すべき元金が半永久的に減らないという状況となります。
返済方法が闇金に似ており、
気が付かないうちに返済が遅延していたということもあり得るため
相当悪質です。
くわばらくわばら…
さらにこれが日頃の連絡ツールとなるLINEということで
返済にカジュアル感があるとどうなるのか?
ほぼ利息だけを返済しているという事実に
多くの人が気が付かないわけです。
繰り返しますが、
これは合法であるため
LINEポケットマネー自体を批判をすることは出来ません。
しかし、この事実について敢えて下品な表現をすると
”金利のことを知らないバカなアッパーピーポーを
最大限にカモれる仕組み(言い過ぎ!!)”と
言うことが出来るでしょう。
ある意味コンビニの衝動買い誘導作戦と同じです。
ということで、
金融業経験者として恐ろしいと感じたので
LINEポケットマネーに関する金利の事実を書いてみました。
これは、本当に怖い。
法律と心理学を知らなければ陥る無間地獄の典型例です。