16/05/2026
弁護士籠橋です。水利権には許可水利権と慣行水利権がありますが、両者は厳然と区別されるとは限らず重なったりもします。
水利権というのは流水を一定量利用する権利ですが、渇水期には関係者がどのように利用できるかは協議せざるを得ません。農家にとって水は命ですから、水利権者は流量にきわめて敏感です。新規参入者はこの点よく理解していないと飛んでもないことになります。
神戸地裁昭63.9.30判決(判タ699号09頁)は上流部の耕地整理に伴い、水利用者が拡大したことについて、下流部の水利権者が書く大部分の水利用を差し止めを求めた事例です。判決は流下される水量で特に支障がないと判断して、差止請求を棄却しました。
この裁判は村の古い記録から、水利権の範囲を特定したものですが、もし、これ渇水期で水量が激減したような事例であれば、差止は認められたかもしれません。