23/10/2025
【山口理容店に行ってきました】
海と山に囲まれ、皇室ゆかりの別荘地としても知られる神奈川県・葉山町。
その一角に、昭和の佇まいを残す一風変わった店がある。その名も「山口理容店」。
後継者不足で廃業する同業が多い中、105年もの間、地元で愛されてきた。暖簾をくぐれば、そこは令和とは思えない世界。
開業当時から時を刻む振り子時計や彫刻のあしらわれた木製の鏡台、建具などには、歳月の風格が滲む。
切り盛りするのは3代目店主の山口昌男さん(78歳)と長男で4代目の山口太郎さん(32歳)。
長い歴史もさることながら、この店の特徴は独特なサービスにある。ただ髪を切って帰るだけの場所ではなく、提供するのは「究極の癒し」だ。
散髪、シャンプー、顔剃り、ヘッドスパ...一連のサービスを驚くほど丁寧に施し、1時間以上かけることもある。
もちろんお客は皆、気持ちよさそうな顔で帰っていく。
昌男さんは、トレードマークの作務衣姿で店に立つ個性派。
2代目から店を継ぎ、新たな顧客獲得のためにと、カットだけでなくリラクゼーションにも力を入れてきた。
美容師の資格も取り、小学生から女性客まで多様なヘアスタイルを手がけている。昌男との気の置けない会話を楽しみに、長年足繁く通う地元の人は多い。
父の背中を見て育った太郎さんも、カットに加えてやはり独自の技術で勝負するため、整体やタイ古式マッサージなど他ジャンルのリラクゼーションを学んできた。今年5月にはマッサージの世界大会に唯一、理容師として出場し、総合優勝を果たした。
ジリリリと店に鳴り響く懐かしい黒電話で常連客の予約を受けながら店に立つ父と、店や理容の魅力を発信しようと国内外を飛び回る息子。そんな二人の間には、そこはかとないライバル心もうかがえる。
幼い頃から昌男の仕事ぶりを見て育ち、物心つく頃には理容師を志していた太郎さんは言う。
「ここしかないんですよ、僕。山口理容店しか。僕の人生なんですよ」
ある日太郎さんは、店主でもある昌男さんに「話がある」と切り出した。それは店のことを何よりも大事だと考える太郎さんが伝えたかった覚悟だった。
昭和が息づく店で繰り広げられる、親子の営みを見つめた。
第4回「革新的なしごとをつなぐ〜新たな価値観の創出とは〜」
と き:10月24日(金)19-21時
ところ: Coworking & Cafe yuinowa(結城市結城183)
※詳細・お申し込みはこちら→
令和7年度特定創業者支援事業『むすぶ・しごと・LAB.』~創業支援セミナー~結城商工会議所では、創業にチャレンジする新たな人材の育成や既に事業を営んでいる経営者に対する新規事業考案... powered by Peatix : More than a tick...